「ヒライ学生研究奨励」の成果発表会・表彰が行われました

地域

2018.03.20

 株式会社ヒライが熊本学園大学の学生の優れた研究活動を支援する「ヒライ学生研究奨励」の成果発表会が3月10日(土)、本学図書館地下AVホールで開催されました。

 これは、弁当や惣菜の製造・直売を行う株式会社ヒライが本学に協力し、地域貢献や次世代を担う人材育成を目的として、学生の研究活動を支援する取り組みで、今年度初めて創設されたもの。研究テーマは現代の社会的な課題(地方創生・高齢化社会・貧困・環境・働き方など)が対象で、昨年11月には応募20チームによる研究テーマ発表会を開催。その後、調査・研究を進め、成果報告をまとめあげた16チームの中から、1次審査(書類審査)に通過した10チームが今回の成果発表会に臨みました。

 開会にあたっては、平井浩一郎代表取締役社長が「我が社には熊本学園大学の出身で活躍する社員が多いこともあり、学生さんの学びのお手伝いをしたいと思ったことが創設のきっかけ。今日は皆さんの発表を大変楽しみにしています」と激励。また、幸田亮一学長は、「地域貢献に精力的なヒライさんから、このような機会を得て感謝している。学生は気合を入れて発表に臨んでください」と挨拶しました。

 発表時間は、1チームあたり12分が設けられ、学生はフィールドワークによる調査研究、データ分析に基づく仮説をもとに、地域の課題解決やまちおこしへ向けた提案などを行いました。発表のなかには、イノシシ被害に悩む地域でジビエの6次産業化に向け、住民や行政、民間企業、学生が連携して鳥獣対策をめざす活動や、高齢社会における銭湯の福祉的機能に焦点をあて、地域のコミュニティーや情報共有の場としての活用を推奨する案など、ブラッシュアップしたアイディアと研究の成果が披露されました。また、発表のあとには質疑応答の時間も設けられました。

 審査員は平井代表取締役社長をはじめ、本学商学部長の池上恭子教授らあわせて8名(ヒライ関係者5名、本学3名)が務め、研究・考察の深さやプレゼンテーションの完成度などを考慮し、3チームに優秀賞、2チームに特別賞が授与されました。表彰では、審査員を代表して金栄緑経済学部長から受賞チームが読み上げられ、平井代表取締役社長から受賞者に賞状と賞金が手渡されました。

 熊本地震前後の消費変化をもとに需給ミスマッチの解消を提言し、優秀賞を受賞した経済学科・小葉ゼミの喜佐田向日葵さん(2年)は、「4年生と一緒にチームを組んだことで、研究の進め方やデータ分析のテクニックを先輩から学ぶことができた。行き詰まった時も、皆で意見を出し合うことで解決の糸口が見つかった。この経験を今後の研究につなげたい」と話しました。

 閉会の挨拶では、平井健丞専務取締役から「今回の二次審査では、進化した素晴らしい研究成果を聞くことができて感動した。この研究をこれからのみなさんの成長にいかしてほしい。これから、我が社が採用するアメーバ経営について、大学とともに共同研究を行うことが決まっている。両者がともに発展していくことを願っています」と結びました。

 受賞チームと研究テーマは下記のとおり。

 

優秀賞

  • 猪鹿長者隊 (経済学科・境ゼミ)
    イノシシ被害に苦しむ地域に希望を!~ジビエで6次産業化を目指す~
  • 高齢社会銭湯研究会 (社会福祉学科・仁科ゼミ)
    熊本の銭湯におけるコミュニティーの実態
  • おべんとうの「ミライ」 (経済学科・小葉ゼミ)
    熊本地震による消費の変化

 

特別賞

  • 赤牛研究会 (経済学科・金ゼミ)
    赤牛撲滅計画 ~赤牛を食べて地方創生しよう!~
  • 地域流通研究出家チーム (商学科・出家ゼミ)
    高齢化社会に対応した商福連携の商店街の活性化
     

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