「避難所シミュレーションワークショップ」を開催しました

交流

2018.10.30

 10月30日(火)、県立上天草高校福祉科1~3年の生徒26名と教職員を迎え、本学ボランティアセンターと学生ボランティアによる避難所シミュレーションワークショップが高橋守雄記念ホールで行われました。これは、(1)防災意識を高め、緊急時の動きや考え方を学ぶ、(2)災害時要配慮者の存在を知り、緊急時も含め日頃から配慮する考えを学ぶ、(3)大学生の継続したボランティア活動を知ることにより、地域の活動を意識することにつなげる、を目的としたもの。本学ボランティアセンターが上天草高校より要望を受けて開催しました。

 生徒たちは、学生ボランティアによる手遊びを使ったアイスブレイクで緊張をほぐした後、『左片麻痺の方の居心地のいい段ボールベッドとトイレ作り』を課題にワークショップに取り組みました。4つのグループに分かれて、それぞれタイプの異なったベッド作りに臨んだ生徒たちは、どうすれば「左片麻痺の避難者」が自力で車いすからベッドへ移動できるかなどを実践して検証。発表では、「開閉可能なパーテーションを設置した」「ベッド脇に段ボールで支えを作成した」などの工夫を凝らした意見が飛び交いました。なかには「気持ちが落ち着くよう星柄の天布をかけた」と、高校生らしいアイディアが光るものもあり、拍手が起こりました。

 続いて、『避難所の写真を見て隠された課題を探る』ワークショップでは、配布された避難所の写真を見て気づいた点をグループごとに発表。「コンセントが遠いので携帯の充電ができない」「プライベートスペースが狭く足が伸ばせない」「女性が着替える場所や車椅子が通るスペースがない」「子どもがはしゃいだり遊んだりできない」などの意見があがりました。また、熊本地震以降、継続して活動を行っている学生ボランティアからの報告に、頷いたり真剣にメモを取る姿が見られ、関心の高さがうかがえました。

 本学ボランティアセンターの照谷明日香コーディネーターは「有事が発生してから支援物資が届くまで3日から1週間はかかる。段ボールや新聞紙等の身近にあるもので緊急時に対応できる力を養ってほしい。段ボールベッド作りでの高校生の発想力は、私たちボランティアスタッフにとっても大変勉強になった。大学生と高校生の交流を今後も深めていきたい」と話しました。

 学生ボランティアとして高校生をサポートした森永翔さん(社会福祉学科3年)は、「ボランティア活動は、普通に学生生活を送っていたら接することが少ない高齢者や子どもたちと多く関わるので、学ぶことが多い。自分が楽しいと思えることが活動を継続する活力につながっていると思う。今日参加した高校生の皆さんもやりがいや楽しさを感じてくれたら嬉しい」と感想を述べました。

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