「第29回 外国人留学生弁論大会」が開催されました

交流

2019.06.08

 本学の国際交流委員会が主催する「第29回 外国人留学生弁論大会」が6月8日(土)、14号館1411教室で開催されました。
この大会は、本学に在籍する外国人留学生の日本語運用能力の向上と、日本人との相互理解を深めることを目的としたものです。

 今年は、中国・オランダ・オーストラリア・タイの4カ国からの留学生7名が出場し、日本と自国との文化の相違、留学を経験するなかで感じていることを日本語で発表。会場には、一般市民の方をはじめ、友人や教職員、ともに学ぶ留学生など約30名が訪れ、熱心に耳を傾けました。

 弁論に先立ち、佐藤勇治国際交流委員長が「例年、我々日本人が気づかないような視点からの発表が多く、今回も楽しみにしています。留学生が経験したことから、私たちも学びたいと思います」と挨拶しました。

 「中国の女性権利の発展」をテーマに語ったリク テイさん(中国からの留学生/商学科3年)は、中国の女性の社会的地位の変遷を歴史とともに振り返り、「女性の地位は近年では随分改善してきましたが、依然として多くの障害があります。私は女性として、無数の女性が力を尽くして戦って得た権利を大切にし、今後も差別の解消に向け努力します」と語りました。このほか、全員が独自のテーマで身振り手振りを交えながらスピーチし、留学生や学生同士でエールを送りあう姿や、表情豊かな発表に会場から温かな拍手が送られる場面もありました。

 弁論は、『内容(テーマと論旨の融合性、展開性、全体の構成)』、『日本語の発音や文法が正確かどうか、語彙や言い回しが適切かどうか』、『技術(弁論中の視線や声の大きさ、弁論のスピード)』の3点に重点を置いて審査。最優秀賞はリク テイさん、優秀賞にダーネ サンダーさんとグルフト アレクサンダーさん、来場者の投票で選ぶオーディエンス賞はダーネ サンダーさんが受賞(優秀賞とのダブル受賞)しました。

 最優秀賞に輝いたリク テイさんは、「受賞できて嬉しい。スピーチの練習では、留学生寮(本学の国際交流会館)でともに生活している日本人学生に発音や語調についてアドバイスをもらいました。今後も日本の文化や会社経営などの知識を学んで、将来は国際的な仕事に就きたいと考えています」と喜びを語りました。

 優秀賞とオーディエンス賞をダブル受賞したダーネ サンダーさんは、「原稿に頼らず、聞き手に届くように語りかけることを心がけました。昨年、熊本に来ましたが、大学の友人も地域の方々もとても心が温かくて大好きです。今後もこの場所で学びを深めたいと思います」と話しました。

 審査委員長を務めた川田亮一商学部准教授は、「今日まで準備を重ねた留学生の皆さん、お疲れさまでした。甲乙つけがたい内容で、努力を称えます。この機会をいかして更に日本語や日本文化について理解を深めてください」と講評しました。


入賞者と発表テーマは下記のとおりです。

【最優秀賞】

  • リク テイ(中国・商学部商学科3年)「中国の女性権利の発展」
     

【優秀賞】

  • ダーネ サンダー(オランダ・英米学科2年)「女性平等」
  • グルフト アレクサンダー(オーストラリア・経済学科4年)「空手の流派:硬いか柔らかいか」
     

【オーディエンス賞】

  • ダーネ サンダー(オランダ・英米学科2年)「女性平等」

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