• コンテンツ
  • 学長就任インタビュー
  • 特集1
  • 特集2
  • ニュース
  • 学部トピックス
  • ALL熊学ニュース
  • 熊学人物伝
  • きらり☆輝く学園大生
  • 学問っておもしろい!
  • 出版・研究発表・研究所だより
  • featured news
  • 大江青葉
  • バックナンバー
  • お問い合わせ
  • アンケート
  • 大学トップページ

現役熊学生の今をご紹介します。きらり☆輝く熊学生Vol.10 今福 栄美さん 経済学部リーガルエコノミクス学科4年佐原高等学校出身

歴史と文化に魅せられ トルコ語、キルギス語を独学で習得

 南北に細長く伸びるボスポラス海峡を隔て、東のアジアと西のヨーロッパとが目と鼻の先に拡がる、トルコ最大の都市「イスタンブル」。「世界がもし一つの国なら、首都はイスタンブルだ─」。かのナポレオンにそう言わしめたこの地域は、古くから東西交易の中心として栄え、様々な歴史・文化・経済が入り混じる異国情緒に満ちた街だ。「初めて来たはずなのに、なぜかすごく懐かしい。見るもの全てが楽しい」と、その魅力を語るのは、今福栄美さん(リーガルエコノミクス学科4年)だ。

誰もが驚く、流暢なトルコ語

 大学2年の夏、トルコ共和国を巡るツアーに個人で参加したことをきっかけに、独学でトルコ語を習得。その後、トルコ人と民族のルーツを同じくするとも言われるキルギス共和国に興味を持つようになり、キルギス語もマスターした。そして今年の夏、キルギスの首都にあるビシュケク人文科学大学を訪問。「自分がどうやって他言語を勉強したか」について、現地の英語教員らを前にトルコ語とキルギス語を交えたプレゼンテーションを行った。
 「彼女の話す流暢なトルコ語に、その場にいた参加者全員が度肝を抜かれたよ」。そう話すのは、引率したジョセフ・トウメイ外国語学部教授。アジア周辺の教員・学生らが連携し、互いに語学教育について学び合う団体「THT(Teachers Helping Teachers)」のメンバーであるトウメイ教授は、日本語教員養成課程の科目を他学部受講する今福さんの存在を知り、キルギスで開催された同団体のワークショップに誘った。今福さんはそこで、アメリカ・モンタナ州立大学で留学経験のある前川彩乃さん(英米学科5年)とともに、語学習得に関する経験談を披露。英語に加え、トルコ語と現地の母語・キルギス語を操る彼女の話は、参加者の心を掴んだ。

歴史や文化の話題を現地住民と共有

 「限られた地域だけ」と前置きしながらも、世界史への興味は尽きない今福さん。幼少期、歴史系の本を開いては、ギリシャ神話や哲学、先人の教えについて語ってくれた祖父の影響が大きいという。そして高校時代、世界史に登場したトルコ共和国の初代大統領ケマル・アタテュルクの存在に強く惹かれる。彼が推し進めた女性の参政権や政教分離といった近代的革命に感銘を受け、「もっとこの人のことを知りたい」と思った。
 そんな彼女の語学の習得メソッドは独特だ。初めてトルコに渡航した際は「こんにちは」と「ありがとう」くらいしか話せなかったが、帰国後にトルコ語のテキストを買い、文章を丸暗記。その後、何も見ずに憶えたことをひたすら書き出す。リスニングでも、聞いたことを間違えずに書けるかを試す。これを完璧にできるまで繰り返す。そしてもう一つの秘訣は、FacebookやSkypeで現地の人と友達になり、積極的に質問や他愛のない会話をすること。友達は同年代の大学生など、若年層が多い。「他の国の学生は、自国に誇りを持っていて、歴史でも何でも、丁寧に答えてくれる」。一人ひとりが違った考えを持っていて、コミュニティーでは議論が起こり、活発な意見が交わされる。「その中に自分がいて、現地の人と直接対話ができて、新たな事を聞ける瞬間がすごく嬉しい」と目を輝かせる。

母語を知れば、その国に近づける

 「いつかはトルコに移住して、翻訳や通訳の仕事をしたい」と夢を語ってくれた。「海外に行くと、自分の価値観が変わるというより、無知さを知るほうが先」。それでも、現地の暮らしぶりや民族衣装、音楽など、その国の文化が好きで、「もっと知りたい」と思う好奇心が彼女の原動力となっている。
 現在は講義でロシア語も勉強中。「公用語だけでなく、現地の母語を話せるのは強み。その国に近づけるし、相手も受け入れてくれる」。
 「私の娘、また帰ってくるんだよ」
──この夏出会ったビシュケク人文科学大学の学部長の言葉だ。今福さんにとって、第二、第三の故郷を再び訪れる日は、そう遠くはなさそうだ。

旅中に出会った、とても親日的なキルギス人。

旅中に出会った、とても親日的なキルギス人。一緒に写真を撮ったあとは、彼らが持っていたアコーディオンを渡され、「日本の曲を一曲弾いてくれ」というリクエストが。即席で「さくらさくら」を弾くと、とても喜んでくれたという。