進路を考える際、私の前に立ちはだかった大きな壁は、「部活と勉強の両立ができるのか」ということ。高校では進学コースだったこともあり、入学直後から進路について考える機会も多く、真剣に考え始めたのは高校2年の冬です。「やりたいことを諦めて、夢への近道を選ぶ」、「やりたいこともやって、夢も叶える道を選ぶ」。この2つの道で、とても悩みました。私がやりたいことは、中学時代から続けているソフトテニスを大学でも続けること。そして、夢は消防士になって人助けをすることです。

　高校生活はソフトテニス一色。部活動に明け暮れる日々を送っていました。とはいえ、進学コースなので、勉学への意識も高く、隙間時間を見つけては資格取得や定期試験に向けた勉強にも励んでいました。私自身、「両方がんばろう」という気持ちでしたが、進路を決める際、高校の先生から専門学校への進学を薦められました。「何もかも一生懸命やりたい」。そんなタイプの私ですが、先生からのアドバイスは大きく、気持ちが揺らぎました。転機となったのは、自主的に参加した「救命講習」での出会いです。消防士の方が、クマガクの卒業生。しかも、部活動をしながら夢を叶えたという話を聞き、クマガクへの進学を決意しました。

　現在は、公務員コースを履修し、目標としている「全日本大学ソフトテニス王座決定戦」に出場できるよう、テニス漬けの毎日を送っています。高校生の頃は、大会で勝てるほどの実力はなかったのですが、自主練習を重ね、個人戦で九州2位になることができました。

　今、私の選択は間違っていなかったと実感しています。夢への近道よりも、自分のやりたいことを貫き、夢を追いかけることもできる。大事なのは、「自分で決める」ことです。

　クマガクは、自分の可能性に挑戦できる場所。私は、部活動で培った体力や行動力、授業で学んだ知識をいかし、人々の安全を守り、人々が安心して暮らせるまちづくりに貢献したいです。