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熊本日日新聞社と本学が主催する公開講座、第21期「DOがくもん」の第3回講演会が12月7日(土)、14号館「高橋守雄記念ホール」でありました。今回は講師に北京オリンピックの陸上400mリレー銅メダリストで大阪ガス陸上部コーチの朝原宣治(あさはら・のぶはる)氏を迎え、「私のアスリート人生~今、伝えたい~」と題して講演。講演に先立ち朝原氏の紹介ビデオで、日本男子トラック競技初となるメダルを獲得した北京オリンピック400mリレーの映像が流れると、当時の感動が甦り客席が沸く一コマも。
講演の中で、中学時代はハンドボールで全国大会に出場し、高校時代は陸上競技の走り幅跳びでインターハイ優勝。大学時代は秋季国体100mの準決勝で当時の日本新記録10秒19をマークするなど、優秀な成績を収めて大阪ガスに入社しました。ドイツを拠点に競技生活を送る中、過度の練習で足首を骨折し、復帰まで2年を要したことを明かし、「練習を休むとこれまで積み上げてきたものがゼロになるのではと不安になりましたが、失敗から多くを学びました。ケガは選手にとってつきものなので、ピンチはチャンスと考え、より高いリスク管理や期限内の調整能力、体力以上に技術力を磨くことに努めました」と話しました。 36歳で迎えた北京オリンピックでは、年齢からくる体力の衰えや回復力の遅さを感じつつも、「決勝にピークを合わせる調整力で若い選手とも戦えました。競技を通じ、常に練習のための練習になっていないか、本質を見極め可能性を引き出す思考で、柔軟に軌道修正することが大切であることを学びました」と語り、指導している鹿本高校出身の江里口選手についても、今季は振るわなかったものの来季に向けて頑張っていることを紹介し、講演を締めくくりました。 |