ジャーナリストの辺真一氏を迎え、第25期「DOがくもん」第1回講演会が開催されました

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2017.07.01

 7月1日(土)、ジャーナリストの辺真一氏による公開講座第25期「DOがくもん」の第1回講演会が本学14号館高橋守雄記念ホールで開催され、約540名が聴講しました。(熊本学園大学・熊本日日新聞社主催)

 講演のテーマは「朝鮮半島の風を読む」。1982年に自ら創刊した朝鮮半島専門誌「コリア・レポート」の編集長として、メディアでの発言も注目を集める辺氏。5月に韓国の大統領に就任したばかりの文在寅氏の話題に始まり、北朝鮮による核とミサイル問題で揺れる世界事情まで、最新情報を交えて次々と語られるトピックに会場全体が引き込まれました。
 
 辺氏は、「韓国人と日本人は、互いの国民性を理解したうえで、仲良くしてほしいと考えています。今年私が出版した『在日の涙 間違いだらけの日韓関係』でも、日韓の物事に対する『物差し』などについて触れています」と述べ、「日本では親日派と反日派を分けて考えようとするが、それは間違い。時の政権で与党と野党の立場が変わると、主張も変わることがこれまでもありました。反日であることを政策論争に使っているということ」と、李明博大統領や金大中大統領時代のエピソードを例に話しました。
 
 また、核・ミサイル問題で緊張が続く北朝鮮とアメリカについて、「北朝鮮はアメリカの首都・ワシントンを攻撃できるミサイルを完成させる目前まで来ているとみています。経済や国民生活の犠牲を払ってまで推し進めてきた核とミサイル開発を、あと一歩のところでやめるでしょうか」と問いかけ、「米国も、北朝鮮によるICBMの発射実験などが続けば、攻撃を辞さないでしょう。そうすれば、日本もミサイル攻撃にさらされるかもしれない。私たちも覚悟が必要」と語りました。そのうえで、「トランプ大統領と金正恩委員長の二人チキンレースに我々の運命を委ねてよいのでしょうか。いざというときは安倍首相にも動いてもらい、最後まで戦争を回避できるよう外交努力をお願いしたい」と強く訴えました。

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