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社会福祉学科の学生が福祉教育のための教材を制作中
2022.11.02
第一部社会福祉学科 西﨑緑教授(専門:社会福祉原論)の4年ゼミ生14名が、福祉教材を制作しています。これは、「福祉を楽しみながらく学ぼう」をテーマに学ぶ西﨑ゼミが、幼少期から”福祉”への関心を高めることを目的に、小・中学生の教育現場で「福祉教育」に活用される教材となることをめざして行っているもの。ゼミ生は4班に分かれ、子どもが遊びながら”福祉”に触れられる「かるた」や、すごろくを模したボードゲーム、中学生を対象とした「福祉施設ハンドブックの手引き」などを制作しています。この取り組みは、熊本県が実施する「令和4年度(2022年度)ふくしのこころ育成事業※1」に採択されました。
10月20日(木)には、教材に盛り込む地域福祉事業を学ぶため、同ゼミ生が玉東町社会福祉協議会を訪れ、高齢者だけではなく、乳幼児やしょうがいを持つ方など住民が集い支え合える拠点をめざして町が実施している「地域の縁がわづくり事業※2」や、福祉教育の取り組みについて話を聞きました。講話の後、ゼミ生が制作中の福祉教材について発表。「かるた」を制作している班は、遊びを通して、楽しみながらSDGsや”障がい者マーク”など福祉に関するマークを学んでいくと説明。それを受け、玉東町社会福祉協議会の社会福祉士の専門職員が、マークを学んだ先の行動についてどう導くか、教材の難易度や、子どもが教材に興味を持つために身近な体験を思い起こさせる「導入」の重要性について助言する場面がありました。
10月25日(火)は、同ゼミの中学生向けに教材を制作している班が、本学の付属中学校を訪れ、制作中の教材についてヒアリングを行いました。これは、同校の総合的な探究の時間「深学科プログラム」と、西﨑ゼミの取り組みが一致して実現したもので、次年度に『福祉と平和』について学ぶ予定の1年生82名が参加しました。
授業の冒頭で西﨑教授より今回の企画の説明があり、続いてゼミ生3名が中学生に向けて制作中の教材、「福祉施設ハンドブックの手引き」をもとに説明。中学生は4~5名のグループにわかれて、学生が制作した教材や、そのなかで紹介されている『WAMNET(ワムネット)※3』を活用し、福祉施設について調べていました。授業の終盤には、生徒から教材について「漫画で説明されるとわかりやすい」などの感想が寄せられました。教材を作成した永田舞華さんは、「『福祉』について、中学生と自分たちとの発想の違いを改めて知ることができた」と、ヒアリングの成果を語りました。生徒の感想や、授業中に実施したアンケートの内容を参考に教材を練り上げ、年内の完成をめざします。
※1 地域福祉への関心を高め、幼少期から意識の啓発を図ることを目的に、県内の大学生による教材作成を支援する事業
※2 熊本県の「第3期熊本県地域福祉支援計画」の柱の1つで、「縁がわ」が古くからいろいろな人の交流の場となっていたことから、地域の誰もがいつでも気軽に集い、支え合う地域の拠点づくりをめざす取り組み
※3 医療・福祉などに関する制度や施策、その取り組み状況の関連情報をわかりやすく提供し、福祉と医療を支援する総合情報提供サイト