多世代交流を現場で学ぶ―子ども家庭福祉学科の吉津ゼミ4年生が幼老複合型施設でフィールドワーク

学び

2025.12.19

 吉津晶子教授(専門:保育学・学校教育学)の4年ゼミでは、毎年、幼老複合型施設における多世代交流を体験的に学ぶフィールドワークを実施しています。保育者を志す学生が、子どもだけでなく、高齢者や地域の人々とどのように関わっていくのかを、現場から学ぶことを目的としています。

 これまで同ゼミでは、沖縄県国頭村における宿泊型実習や、神奈川県藤沢市SST(スマートシティ)での研修など、地域特性をいかしたフィールドワークを継続的に行ってきました。こうした取り組みは、世代間交流や地域共生への理解を深める学びとして、ゼミの教育活動に受け継がれています。

 今年度は12月5日(金)にゼミ生が、日本で初めて高齢者福祉施設と保育所の共生型施設を設立し、世代間交流の実践において全国的に注目されている江東園(東京都江戸川区)を視察しました。施設では、子どもと高齢者が日常的に関わる様子を見学し、保育者として子どもだけでなく、高齢者や地域の人々と関わることの意義について、現場の職員の方々からお話を伺いました。

 また、本フィールドワークは、学生生活の節目となる卒業旅行を兼ねた取り組みとして実施されており、学びの合間にはテーマパークを訪れ、学生同士の交流を深める時間も持ちました。こうした経験も含め、学生にとっては、仲間とともに学び、思い出を共有する貴重な機会となりました。

 今回のフィールドワークは、4年間の学びを土台に、保育者としての専門性と人としての視野をあらためて見つめ直す、卒業を前にした学びの集大成となりました。子ども、高齢者、地域の人々がともに生きる現場に身を置き、実践者の声に耳を傾けた経験は、学生一人ひとりがこれから社会へ踏み出していくうえでの確かな指針となるものです。ゼミでの学びを胸に、学生たちはそれぞれの進路へと歩み出していきます。

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