商学部の銀行論で九州財務局理財部長によるゲスト講義がありました
2018.06.13
6月6日(水)、商学部の銀行論(担当:坂本正シニア客員教授)の授業で九州財務局理財部長の井秀典氏を迎え、「地域金融の現状と課題」をテーマにゲスト講義が行われました。
講義は、地域金融機関を中心に、現在の経営環境や今後の取り組むべき課題について話が進められました。特に、バブル経済崩壊後に行政が金融機関の破綻に対して公的資金を増強するなど経営の健全化を図り、地域密着型金融を進めてきたこと、その結果、リーマンショック以後も経営破綻は大幅に減少したが、現在の地域銀行は貸出の利ざや縮小などでコア業務の純益が減少傾向にあり、顧客向けサービス業務の収益低下が続いていると指摘。「人口減少における金融グループ化やフィンテックの進展のもとで、きめ細かい顧客サービスや経営支援が求められる」と今後の課題を挙げ、肥後銀行が県と共同出資して設立した観光戦略のための専門会社「くまもとDMC」の取り組みなどを紹介しました。
坂本教授は「地域密着型金融に対応するうえで、アメリカの先駆的な金融の歴史の勉強や商学部科目の学びが今後ますます必要となってくる」と締めくくりました。