商学部『地域とスポーツビジネス』で火の国サラマンダーズ球団代表の野島氏がゲスト講義
2024.11.08
10月29日(火)、商学部商学科の「地域とスポーツビジネス」(担当:池上恭子教授、角田幸太郎非常勤講師)で、九州アジアプロ野球機構に所属する火の国サラマンダーズ球団代表の野島雄大氏(商学科OB)がゲスト講義に登壇し、33名の学生が受講しました。この授業は、プロスポーツチームの運営に関する知識を学び、地方のクラブチームが抱える課題を解決し、チームの発展とともに地域の活性化につなげていくことが目標。
野島氏は、「大学生の皆様が明日からより良い人生を過ごすために」をテーマに、野島氏自身の生い立ちから火の国サラマンダーズ球団代表就任に至るまでの経緯を説明。本学OB、経営者でもある野島氏から直接話を聞ける貴重な機会に、学生たちは真剣な眼差しを向けていました。
ビル管理用品の商社を営む家に生まれ育った野島氏は、幼少期から起業家精神や商売に関することを父から教えられ、商業を幅広く学び、その見識を深めたいとの思いからクマガクの商学科へ進学。また、大学2年生の時に、仲間3人とタピオカのお店『タピキング』を立ち上げ、大学卒業後は新たにカフェを起業。その後、家業である『やま弥』へ入社しました。2011年に発生した東日本大震災が、自分の人生や価値観を大きく変えたとし、「それまでは自分中心の考え方で生きてきたが、人のために生き、社会に最大限貢献できることは何かを考えるようになったと言及。その発想から、やま弥オリジナルの『KUMAGLOSS』※1を考案し、売り上げの一部を寄付するなど被災地支援活動への取り組みも紹介しました。
また野島氏は、ロアッソ熊本のスポンサーとしてスポーツ振興に関わったことをきっかけに、「火の国サラマンダーズ」の立ち上げに貢献。これまでの経験をいかし、オリジナルキャラクターやロゴの考案を手掛けるなど、球団の活躍をサポートし、2024年5月に球団代表に就任しました。
講義の最後に、野島氏は「大事なことは、人生に目的や価値観を持ち、常に自分の頭で考え、誰にも負けないパーソナルスキルを持つことである。また、課題発見力、想像力、計画力この3つの力をつければどんな企業に就職しても絶対に成功する」と学生たちに力強く助言しました。
質疑応答の時間では、学生たちより、「野島さんの行動力はどこからくるのか」、「大学の授業ではどんなことが役にたったか」、「自分の将来が不安で、どうすれば良いか」など質問が出され、野島氏は「自分の頭で考え、こうしたいと思ったことを行動してきた。また、大学の授業は一見無駄に思えることも当時はあったが、今振り返れば役に立っていることが多くある。不安になっている原因が何かを見つけることが大事。みんな何かしらの不安を抱えながら生活しているので前向きに考えることが大事」と丁寧に回答。最後に、「今後クマガク生と何か一緒にできたら嬉しい」と野島氏は語り、講義は盛況のうちに幕を閉じました。
※ クマガクの学園通信『銀杏並木』で野島氏の活躍を紹介しています。
※1・・・くまモンがデザインされた、万能ペール缶。ゴミ袋と新聞紙やペット用オシッコシートを入れておけば簡易トイレとしても使え、地震などの天災時に重宝される一品。