平成27年度 社会福祉系実習研修会

第一部社会福祉学科

2016.03.17

標記の研修会を、今年度は介護実習部会の企画にて平成28年3月12日(土)14:00~16:00に開催しました。テーマは「これからの高齢者医療とケア-フレイルの知見を臨床に活かす-」とし、講師には東京大学死生学・応用倫理センター 上廣講座 特任准教授の会田薫子先生をお招きし、本学実習施設関係者や学内関係者及び学生、また外部からの参加者も得て、充実した研修会となりました。

その概要は、「フレイル」とは、加齢による心身機能・生理的予備能の低下状態であり、疾患ではない。それゆえに、病気(疾患)を診る場合、合わせて全身状態のレベルを見ることが重要であり、その結果次第では、病気の治療が本人にとっては害となってしまうこともあり得る。治療することが常に是とは言い切れない。

つまり、生存期間の延長よりも本人の満足のいく人生(本人らしさ)という視点から、高齢者医療の適否を考えることが望まれる。そうすることで、高齢期と“ちょうどいい”医療を判断する指標としてフレイルを活用できる。このような考え方が浸透するためには、これまでの日本の看取り文化を変えていく必要があると、会田先生は熱く語って下さいました。

フレイルの知見をどのように介護福祉や医療の現場に活かせるのか、具体的な考え方と方法を同時に提供していただき、先駆的なお話に参加者は聞き入っていました。

(介護実習部会:横山孝子・山口千果)

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