被災者の継続支援を訴えるーみなし仮設・在宅被災者の交流会を開催

地域

2018.01.09

 1月6日(土)、熊本地震で被災し、みなし仮設や損壊家屋に住む在宅被災者を招いた交流会が、本学14号館高橋守雄記念ホールで開かれました。生活再建への不安解消や孤立防止につなげようと、社会福祉学部・高林秀明教授(専門 地域福祉)のゼミ、本学の学生でつくるボランティア団体「社福災害ボランティアグループ」、一般社団法人「よか隊ネット」、「グリーンコープ生協くまもと」が主催。みなし仮設入居者や在宅被災者、地域住民など約100人が参加しました。

 交流会では、熊本出身の行定勲監督が熊本地震を題材に制作した映画『うつくしいひと、サバ?』の上映、兵庫県立太子高校Jコーラス部のミニコンサート、NHK Eテレの番組などでミュージシャンとして活躍中のタニケンこと谷本賢一郎氏のミニライブが行われました。昨年益城町を訪れたことがきっかけで、今回の交流会に出演した兵庫県立太子高校の桝本凌雅さん(3年)は「自分たちの歌でみなさんに元気と勇気を感じてもらいたい」と、『銀河鉄道999』や『愛は勝つ』など約10曲を披露。会場に響き渡る力強い歌声に、参加者から惜しみない拍手が贈られました。

 続くシンポジウムでは「被災者の今」と題して、仮設団地、みなし仮設や在宅で生活を続けている当事者、よか隊ネットの一員として被災者の見守り活動を続ける人など6名がパネリストとして登壇。高林教授がコーディネーターをつとめ、それぞれの状況や課題を訴えました。パネリストは「医療費の免除期間が終わり、負担が苦しい」、「病院に行くと医療費が掛かるから、具合が悪くても我慢している人がいる」など窮状を吐露。みなし仮設や在宅被災者への継続支援を強く訴えました。高林教授は、「民間で支援の仕組みをつくり、被災者間の交流拠点を整える必要がある」と提案しました。
 

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