福岡ソフトバンクホークス前監督 秋山幸二氏語る!第26期DOがくもん第1回講演会

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2018.06.16

 6月16日(土)午後3時から、公開講座第26期DOがくもん(主催:熊本学園大学・熊本日日新聞社)の第1回講演会が開催されました。今回は、平成21年の開設から今年で10年目を迎える本学社会福祉学部ライフ・ウェルネス学科10周年記念事業の一環として行われ、一般参加者のほか、県内の教育関係者、県内高校の野球部員の皆さんなど約550人が聴講しました。

 講師は、福岡ソフトバンクホークス前監督の秋山幸二氏で、講演テーマは「夢の実現に向かって」。ラジオパーソナリティの鬼橋美智子氏が聞き手を務めトークショー形式で行われました。会場は、野球界のスーパースターを間近で見ようと詰め掛けたファンで満席となり、秋山氏が姿を現すと、歓迎と期待の込もった大きな拍手が起こりました。

 秋山氏は、熊本県八代郡宮原町の出身。講演は、八代高校時代に夏の甲子園予選決勝で熊本工業高校と対戦し、九回逆転で敗れたエピソードからはじまりました。試合には敗れたものの、決勝で放ったホームランがスカウトの目にとまり、ドラフト外で西武ライオンズに入団。「入団すると周りにはすごい選手がたくさんいた。しばらくすると清原和博も入ってきて、彼の存在も励みになった。身近なところに目標を作って、あいつには負けたくない、こんなプレーがしたいと思うようになるとどんどん強くなれる。練習するとき、もう一人のコーチを自分の中において、自分を客観的に見ながらトレーニングをしていた」と、独自のメンタルトレーニング法を披露。会場前方に座っていた野球部員に向けて熱心に語りかけました。
 また、秋山氏がプロ野球の試合で披露し世間を沸かせた「バク宙(後方宙返り)」に話がおよぶと、「小学生の頃、体操選手に憧れて田んぼの稲わらの上で練習した。それをきっかけに器械体操、陸上、水泳、サッカーもやった。野球でもプロ野球選手の打ち方を真似ていた。スポーツ選手にとって、好きな選手を真似ることはとても重要なこと」と語り、現役時代には、足の離し方、バットの持ち位置、球種ごとの打ち方などをつぶさにノートに書き込み、繰り返し体に覚えさせることで自分の形をつくっていったと振り返りました。

 会場に秋山氏への質問を募ると次々と手があがり、監督になってからの苦労、コーチングの難しさ、メジャー挑戦中の大谷翔平選手の話題など、野球人生から私生活までさまざまな質問が寄せられました。秋山氏は、質問者と積極的に言葉を交わしながら丁寧に応じ、時にユーモアを交えたトークに会場は大いに沸きました。
 最後に、聞き手の鬼橋氏が会場に「もう一度、ユニフォームを着た姿が見たいですよね?」と投げかけると、会場を揺らすような大きな拍手が起こりました。秋山氏は笑顔で応じ「これからも野球を通じて、子どもたちの役に立っていきたい」と述べ、講演を締めくくりました。

 次回のDOがくもん講演会は、9月29日(土)に歴史小説作家の井沢元彦氏を招いて開催します。
 

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