商学科足立ゼミが金剛(株)を見学 ものづくり企業の現場から経営を学ぶ

学部

2020.12.04

 ものづくり企業の経営について学ぶ商学科・足立裕介准教授のゼミ(発展演習)の学生10名が11月27日(金)、金剛株式会社の嘉島工場(上益城郡嘉島町)を訪問、見学しました。

 本ゼミでは、ものづくりに関わる企業(主に中小企業)のビジネスモデルの考え方や事業計画の立て方、決算書の読み方などについて学んでいます。今回の見学は、企業の生産現場や、オフィスでの取り組みを実際に見ることで、その特徴について学び、企業分析の研究にいかすことを目的としたもの。オフィス・文化施設関連設備の製造販売を行う金剛は、工場システムと生産設備の連携・IoT化が評価され、「第8回ものづくり日本大賞経済産業大臣賞」(2019年)を受賞するなど、ものづくり業界をリードする企業です。

 工場見学前には、企業の歴史や平成28年熊本地震被災後に新設された嘉島工場(2018年竣工)の歩み、工場での生産過程といった資料映像を視聴しました。その後、同社が開発した地震の揺れに強い「傾斜スライド棚」の加振実験や、省スペースでの収納を可能とする「移動棚」を見学。工場内では製品の加工から出荷までの各工程で導入されている最新鋭の機器、自動化されたロボットシステムについて説明を受けました。また、オフィスで導入しているフリーアドレス(自由に席を選択できる)デスクや自社製品の活用の様子も見学。学生たちは先進的な取り組みを目の当たりにし、メモを取りながら解説に耳を傾けていました。

 見学後は質疑応答の時間が設けられ、学生から「新型コロナの状況下での対策や新たな事業展開はあるか」「工場システムの自動化のきっかけや、それによる人員配置の転換はあったか」など、積極的に質問の手が挙がりました。一つひとつの質問に、管理本部、工場現場、営業チームなどさまざまな部門の社員の方から丁寧に回答がありました。

 参加した小崎智仁さん(2年)は、「コロナ禍により、スチール棚や学校家具に使っている塗布剤の抗ウイルス・抗菌作用が注目され売上が伸びていると聞き、需要にあった製品展開をされていることが印象深かった。また、工場のIoT化についても、ロボットや演算システムが稼働する様子を間近で見たことで、これまで想像上でしかなかったものが“理解”に変わっていく気がした。さまざまな形で生産効率を高めている企業の取り組みを知ることができて勉強になった」と話しました。

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