ホスピタリティ・マネジメント学科「ホスピタリティと職業」でSDGsを考えるカードゲームを実施

学部

2020.12.02

 ホスピタリティ・マネジメント学科の「ホスピタリティと職業」(担当:嶋田文広講師)の授業で、SDGs「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」(※)についてカードゲームを用いて考えるワークショップを行いました。

 本科目は、グローバル化や人生100年時代の到来、Society5.0への進化のもとで「働き方」が大きく変わる社会において、学生が将来を見通したキャリア(生き方)を考え、大学から社会へ円滑なトランジション(移行)ができるよう、キャリア形成に向けた実践的な教育を行っています。

 今回取り組んだのは、「2030SDGsゲーム」と呼ばれるカードゲームで、ニューヨークにある国際連合本部でも実施されているもの。多様な価値観や異なる目標を持つ人が存在する現実世界において、2030年の私たちの世界がどうなっているかをシュミレーションするゲームです。受講生は2人1組のチームをつくり、貧困撲滅・環境保護などゴールを決めて、2030年までの達成をめざします。各チームに与えられたカードには、目標達成のために必要なプロジェクトと、それを実行するために要するお金や時間といった「資源」、やりがいや情熱などを示す「意志」、プロジェクト実行により世界の「経済」「環境」「社会」がどう変化するかを表す「世界の状況メーター」などが数値で記されています。手持ちのカードをどう活用するのかや、他のチームと交渉してカードを交換し、いかにプロジェクトを実行していくかを考えます。

 一つのプロジェクトを実行(達成)すると同時に、学生たちは黒板に貼られたマグネットで「世界の状況メーター」を動かしていき、経済活動や社会・生活環境の変化や循環を実感することができます。全チームが思い思いにプロジェクトを実行したときと、世界のよりよい状況を考えながら実行したときとの結果の違いなど、折々に解説を受けながら課題に取り組みました。また、ゲーム後には、世界や日本が抱える問題・課題とSDGsの17の目標がどう関わっているのか、その本質について、地球温暖化と森林伐採、児童労働の関係性などを例に学習。2030SDGsカードゲーム公認ファシリテーターの資格を持つ嶋田講師は、「日々の生活やニュースから得られる情報に敏感になることで行動が変わっていく」と、まずは”「世界はつながっている」と知ること””自分も起点となり行動すること”の大切さを語りました。

 カードゲームを体験した学生は、「最初は自身のチームのゴール達成に必死だったが、視点を変えてからは、周りとの協力や世界の状況のバランスを取ることに力を入れることができた。よりSDGsの考え方について理解が深まった」と話しました。

 本ワークショップは10月後半の授業で3回にわたり実施され、その後の授業では働き方の未来予測や現実思考のキャリア形成について学び、自身のキャリアに向けたアクションプランの作成に向け学びを深めています。

 

※SDGs…2030年までに持続可能でよりよい世界をめざすための国際目標。2015年9月の国連サミットで採択された。地球上の「誰一人取り残さない」ことを宣言し、17のゴール(目標)と169のターゲットを設定している。

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