社会福祉研究所研究会がオンラインで開催されました

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2020.12.02

 2020(令和2)年度第1回社会福祉研究所研究会が11月25日(水)に開催され、本学社会福祉学部の城野匡教授が「ゲーム(e-スポーツ)と精神保健について」をテーマに講演。今回は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、Web会議ツール「Zoom」にてライブ配信され、26名が視聴しました。

 近年、インターネットやゲームの過剰利用が問題となっていることから、精神保健の問題として、WHO(世界保健機関)がICD-11(※1)にゲーム症の収載を承認し、2022年1月に発効されます。DSM-5(※2)のなかで診断基準が示されているアルコールやギャンブル依存と違い、インターネットゲーム障害は「今後の研究のための病態」として診断基準案が作られています。そのなかでゲーム障害については、新しい診断ガイドライン(ICD-11)に入ることが説明されました。

 城野教授は、「ゲーム障害についての定義はさまざまで、精神保健との関連付けも難しいところがある。ゲームに依存していく過程を見ることが重要だと考えている。有益性と害になる部分があるということ、インターネット利用の低年齢化が発達・成長・健康に与える影響が今後の課題になるだろう。インターネットが社会に定着していて、生活と切り離せないなか、精神保健をどのように位置付けていくのかを見極めることが大切である」と締めくくりました。

 本研究所では、12月17日(木)に社会福祉学部髙木亨准教授が「災害ボランティアと学生の力」をテーマに第2回研究会を開催。Web会議ツール「Zoom」にて配信されます。詳しくはこちら

 

※1 ICD…“International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems”(疾病及び関連保健問題の国際統計分類)

※2 DSM…“Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders”(アメリカ精神医学会の発行する精神障害の診断と統計マニュアル)

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