大学間連携ボランティアシンポジウム(オンライン)に本学学生がパネリストとして参加

交流

2020.12.15

 「2020年度大学間連携災害ボランティアシンポジウム」が12月12日(土)、オンライン(Zoom Webinar)にて開催され、本学の山北翔大さん(第一部社会福祉学科2年)がパネリストとして参加しました。

 本シンポジウムは、大学間連携災害ボランティアネットワーク、東北学院大学災害ボランティアステーション、復興大学災害ボランティアステーションが共催し、東日本大震災以降に毎年開催されているもので、今年で10回目。新型コロナウイルスの影響により初めてオンラインで開催され、85名(45大学の学生・関係者ほか)の視聴がありました。

 今回のテーマは「ポストコロナにおける災害ボランティアのあり方 -東日本大震災から10年、新たな時代にわたしたちが目指すもの-」。兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科長・室﨑益輝氏による基調講演、東北学院大学による基調報告(ボランティアステーション10年間の歩み)のあと、本学を含む4大学(神戸大学、中央大学、東北学院大学、熊本学園大学)の学生ボランティア代表の4名によるパネルディスカッションが行われました。

 パネルディスカッションでは、各大学の災害ボランティアの活動概要や、コロナ禍における被災地との交流の状況について報告があり、オンラインミーティングの開催や、感染予防対策を行ったうえでの現地訪問活動など、さまざまな事例が発表されました。
 本学の社福災害学生ボランティアグループ代表の山北さんは、今年7月に発生した豪雨災害直後に人吉市社会福祉協議会と連携して行った被災者のニーズ調査や、被災家屋の泥出しや家財片付けの支援と平行して、仮設住宅などで暮らす避難者の孤立を防ぐために現在開いている「つながるカフェ」について報告。「私たちは社会福祉学部の学生という特性をいかして、精神疾患のある方、高齢者の方など、外にSOSを出しにくい方を中心に支援を行っている。『避難先では住民同士のつながりが希薄になりがちで寂しい』といった声も多く、学生が話を聞くだけでも一定の意味があると感じている。被災した公民館で子どもたちの学習支援などができないかといった相談もいただいているので、実行に向けて検討中です」と話しました。

 学生の報告後は、全国の学生ボランティアが連携して何か新しいことができるか、コロナ禍で活動に制限があるなかで後輩たちへいかに取り組みを継承していくかなど、活発に意見が交わされました。そのなかで山北さんは、「被災地が本当に必要とする支援の情報を私たちが発信していくことも重要。今回のシンポジウムのように、きっかけを無駄にせずにネットワークを作っていったり、つながりの和を広げたりできればとあらためて感じた」と話しました。コーディネーターを務めた杉浦健氏(共働プラットホームボランティアコーディネーター)は「皆が知恵を出し合える環境が続くことを願う。『ウィズコロナ』の今この環境をどうやっていかしていくのかを考えていけば、自ずとこの壁は乗り越えていけるのではないか」と語りました。

 プログラムを総括し、東北学院大学災害ボランティアステーション所長の泉正樹氏からは、「コロナの状況下で学生のボランティアの活動もままならないのかと思っていたが、オンラインでの取り組みや、現地の大学生が被災地で活動している現状を聞くことができた。本シンポジウムが“新しい形”の大学間の連携をさぐるきっかけになれば」との言葉が寄せられ、シンポジウムは閉会しました。

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