関西学院大学「2021年復興・減災フォーラム」で本学学生・教員がオンライン登壇

交流

2021.01.19

 関西学院大学災害復興制度研究所が主催する「2021年復興・減災フォーラム」の全国被災地交流集会「円卓会議」が1月9日(土)、関西学院会館レセプションホールで開催され、本学の山北翔大さん(第一部社会福祉学科2年)と高林秀明社会福祉学部教授がオンライン(Zoom)で登壇しました。

 円卓会議のテーマは「Withコロナと災害ボランティア ―立ちすくむ社会から見出す新たなつながり―」。第1部は「学生円卓会議 ―私たちの復興―」と題し、令和2年7月豪雨災害後に被災地支援活動を行っている熊本・大分の高校生と大学生5名が現状を報告。会場にいる関西のボランティア学生の活動の内容も聞き、コロナ禍で行える支援のあり方について議論を交わしました。
 本学の社福災害学生ボランティアグループで代表を務める山北さんは、豪雨発災後の2日後に被災地・人吉に物資を届け、その後取り組んだ被災者ニーズ調査や被災家屋の泥出し、家財片付けなど、これまでの活動の様子を当時の写真とともに紹介。また、仮設住宅などで暮らす避難者の孤立を防ぐために9月から継続して開催している「つながるカフェ」の活動について報告しました。新型コロナ対策を徹底し、地元の人々との関係を築きながら支援活動を行っていること、「目に見えない心の支援」の大切さについて語りました。

 第2部の「Withコロナと災害ボランティア ―立ちすくむ社会から見出す新たなつながり―」には、九州の被災地で支援活動に尽力する方、過去の被災地で復興に携わっている方(社会人)が登壇。復旧・復興の過程で起こる共通の課題と可能性について経験談をもとに意見を出し合いました。
 高林教授は、「私たちは精神疾患のある方や一人暮らしの方の在宅支援を行うなかで、それぞれのニーズを聞きながら必要とされるところに支援に入っていった。そのなかで、仮設住宅でも近所とのつながりが希薄だという声を聞いてカフェを開設することに。単に学生ボランティアがカフェを開いて終わるのではなく、被災者と被災地域のつながりを橋渡ししながら、いかに地域がお互いに協力して復興していくか、私たちにできることはないかと意識して活動している」と話しました。また、「『コロナだからできない』ということは理由の一つになるかもしれないが、被災者目線に立って、今何を必要としているのか、どんな状況なのかをもっとさまざまな人たちが”対話”を重ねてニーズを掴み、自治体や社会福祉協議会、ボランティアが協力して柔軟な対応を行うべき」と訴えかけました。

 第3部では、第1部と第2部の参加者が揃い、それぞれの報告に対する質疑応答が行われたほか、復興に向けた支援や連携のあり方や専門性のいかし方、今後の展望について語り合いました。関西の学生からは、「九州の学生や社会人の方から話を聞くことができ勉強になった」「遠い被災地へできることは何かを考え、提案したい」といった意見があがりました。

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