熊本刑務所の職員が「社会福祉入門」の授業でゲスト講義

学部

2021.02.01

 第一部社会福祉学科「社会福祉入門」の3クラス合同で行った授業(担当:高林秀明教授、森口千弘准教授、柳政勝准教授)で、1月20日(水)、熊本刑務所に勤務する統括矯正処遇官の御厨亨氏と、福祉専門官の中村徳佳氏(本学福祉環境学科卒業)を講師に迎えたゲスト講義がありました。「熊本刑務所の福祉的支援と再発防止推進について~刑務所の概要と福祉職の役割~」をテーマに、熊本刑務所の現状、刑務所での福祉的支援、再犯防止への取り組みについて説明しました。

 福祉専門官として高齢者やしょうがいがある方の自立支援を行う中村氏は、主な福祉的支援業務である、一般調整、特別調整、独自調整について紹介。高齢の受刑者の社会復帰のサポートや、軽度知的しょうがいがある受刑者への就労支援などについて実例を交えながら解説しました。

 最後に、国と熊本県の再犯防止の取り組みを紹介。平成30年の再犯者率は48.8%で、再犯者率が年々増えていることをデータで示し、再犯防止・立ち直りに向けて「刑務所等での指導・支援に加え、地域社会でも就労の確保、住居の確保、保健医療・福祉サービスの提供、修学の支援など、国・地方・民間連携による”息の長い支援”の実現が重要である」と語りかけました。学生たちは終始真剣に耳を傾け、質疑応答では「再犯につながりやすい人物の共通点はありますか」と具体的な質問が上がっていました。

 

※)刑法犯検挙人員中の再犯者数及び再犯者率(令和元年版再犯防止推進白書を基に作成されたもの)

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