2021年度第1回社会福祉研究所研究会が開催されました

大学

2021.07.09

 7月5日(月)、14号館1411教室で第1回社会福祉研究所研究会が開催されました。「保育士養成における場面記録の活用について」をテーマに、社会福祉学部子ども家庭福祉学科の上原真幸講師(専門:保育・児童家庭福祉)が講演。新型コロナウイルス感染症感染拡大防止のため、Web会議ツール「Zoom」にてライブ配信され、30名が視聴しました。

 本学では、保育実習後の授業で「場面記録」の記載を行い、学生同士が相談し合う時間が確保されています。場面記録とは、宮里六郎名誉教授(元社会福祉学部教授)が提示してきた記録様式で、実習中に経験した一場面を取り上げ、実習生が具体的に子どもにどのように関わったか、子どもがどのような反応を返したか、その時の実習生の思いが分かる記録です。

 上原講師は、この場面記録を回収・分析し、実習中に学生がどのような場面を困難だと感じたのかを分類したところ「予測した内容とは違う結果となった項目もあった」「しかし、重要なことは、子どもの理解の視点に立ち戻って次の保育の手立てを考えること。困った経験を文字化することで、課題に気づき、次へ進むことができる」と話しました。「現在保育実習では、時系列を中心とした実習日誌の記載が多く、保育方法の理解に終始する傾向があるが、場面記録は、子どもの状況を客観的に捉え直すきっかけになるのではないかと考えている。場面記録を実習日誌に応用できないか、今後も活用の可能性について探っていきたい」と展望を語りました。

 講演終了後、質疑応答が行われ、宮里名誉教授からも意見が寄せられました。

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