Kuma Visit 代表理事の千田浩未氏がゲスト講義

ホスピタリティ・マネジメント学科

2021.10.11

 10月4日(月)、ホスピタリティ・マネジメント学科 石貫文子准教授 (専門:応用言語学)のゼミ「ホスピタリティ・セミナーⅠ・Ⅲ」で、一般社団法人 Kuma Visit 代表理事の千田浩未氏を講師に迎え、 「熊本における多言語情報発信の意義 ~ Kuma Visitの5年間」をテーマにゲスト講義を行いました。

 Kuma Visitは、「自分良し」、「相手良し」、「世間良し」の 三方を満足させる ”Make Kumamoto Visitor-friendly!" を目標に、訪日外国人や在熊外国人の熊本滞在がより良いものになるよう、熊本県内のビジネスシーンや観光地で使われる日本語の多言語化などの事業を展開しています。2016年の熊本地震後には、阿蘇の通行止め情報などをまとめて英語と日本語を併記したロードマップを作成。2019年に熊本市がラグビーワールドカップの開催都市となった際には、飲食店と外国の方とのやりとりを想定した指差しシート、また2020年には豪雨災害を受け、避難所で利用できる指差しシートを作成するなど、多方面において活動しています。今回の講義では、設立に至った経緯や事業内容などについて話があり、石貫准教授のもとで英語を使用した実践的コミュニケーションを学ぶ、2・3年生約20名が聴講しました。

 千田氏は「2016年の段階では、熊本県内で交通情報や住所、観光案内に関し、間違った英語表記が放置されていることに違和感を覚えていた」と設立のきっかけについて話しました。また「自動翻訳が進化した時代であっても、その翻訳が本当に正しいかどうかの確認は重要で、外国語を学ぶ意義はそこにある。知らない場所や海外で生活をすると、自分の住んでいる場所の良さを理解できると同時に不便だと感じるところにも気付くので、より相手の立場に立ったおもてなしが可能。留学などにもぜひチャレンジしてほしい」と呼びかけました。

 学生からは「日常で見かける英語表記は、正しいと思い込んでいた。今回の講義で誤訳も多いことを知って驚いた」「外国の方が不安なく生活できるよう、自己満足ではなく、相手に『伝わる』英語を学んでいきたい」などの感想があがり、ホスピタリティについての理解を深めました。

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