第10回東アジア共生映画祭がオンラインで開催されました

交流

2021.10.18

 10月7日(木)から9日(土)の3日間、映画を通じて東アジアの共生と共存を考える第10回東アジア共生映画祭がオンラインで開催され、のべ615名が参加しました。同映画祭は、東アジア学科 申明直教授(専門:韓国文学・文化)が代表を務める東アジア共生映画祭実行委員会が主催するもの。10 回目となる今回は、映画「僕の帰る場所」と「#SaveMyanmar」の期間限定での配信と、オンラインイベント「シネマトーク」を実施しました。

 10 月9日(土)にWeb会議ツール(Zoom)で行われたシネマトークには、「僕の帰る場所」監督の藤元明緒氏、「#SaveMyanmar」プロデューサーのキム・ヨンミ氏、在日ミャンマー難民でNPOミャンマー日本教育のかけはし協会代表のチョーチョーソー氏が登壇。申教授が司会を、東アジア学科の金美連特任准教授と黒島規史講師が通訳を務め、「ミャンマー民主化、そして難民」をテーマに、登壇者の考えや想いが語られました。

 難民認定を受けられず不安な日々を送るミャンマー難民家族の物語を描いた映画「僕の帰る場所」監督の藤元氏は、「実在の難民家族と出会ったことが制作のきっかけ。難民問題の解決には『外国人』という枠で考えずに、心の距離を近づけ、温かいコミュニティを構築することが重要」と述べました。チョーチョーソー氏は「一緒に暮らす“人間”という視点で考えることが本当の意味での“多文化共生”である」とグローバル市民に必要な心構えについて話しました。キム・ヨンミ氏は、取材を通して見たミャンマーの現状や、韓国で広がる難民への支援活動を紹介。「難民支援への理解を深めるためにも、今何が起こっているのかを情報発信していく」と今後の展望について話しました。

 最後に申教授が「一番大事なことは正しい情報を手に入れること。この映画祭が何かのきっかけの場になることを願う」と語りかけ、映画祭は幕を閉じました。

藤元明緒監督

キム・ヨンミプロデューサー

チョーチョーソーNPO代表

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