令和3年度 肥後創成塾が開催されました

交流

2021.11.29

 11月20日(土)、21日(日)の2日間、びぷれすイノベーションスタジオ(熊本市中央区)で本学と熊本市が主催する令和3年度肥後創成塾*1『スタートライン!~自分がやりたいことを起業案にしてみよう~』が開催され大学生や高校生、社会人16名が受講しました。

 初めに肥後創成塾実行委員会委員長の熊本市経済観光局産業部長 潮永誠氏が「起業することを身近に感じてもらい、将来の進路選択の一つとして捉えてもらいたい」と挨拶。続いて全体コーディネーターの一般社団法人フミダス 濱本伸司代表理事をファシリテーターに、4名の起業家の講演がありました。

 ベトナムトレーディング株式会社代表取締役 澤村友里氏は、大学3年次に起業したものの、ビジネスとは何か、会社経営とは何か、すべてが分からなかったため1年半で事業をたたんだ経験から「この“分からなかったこと”が、起業するにはとても大事」。「金銭的なことも含め、いかに自分に負担がかからない範囲でスタートできるかがポイント」と話しました。続けて、現役大学生の株式会社PAL FLAGs代表取締役 宮川智慧氏(リモートで参加)、今年8月に起業した&MANA株式会社代表取締役 吉村茉奈氏、車いすでの日常を発信する株式会社CREIT代表取締役 高橋尚子氏が起業に至った経緯や想いについて講演しました。

 講演後の澤村氏、吉村氏、高橋氏によるパネルトークでは、起業することに対して失敗することは織り込み済みであり、失敗も経験の一つであることなどの発言がなされました。質疑応答では、「チームを作るうえではコミュニケーションがとても大切。一人でやれることは限られている」「情報発信で大事なことは、発信する人の思い」など活発に意見が交わされました。

 ランチミーティングをはさみ、オランダ在住のHillbridge代表 岡橋毅氏がリモートでファシリテーターとして参加。ストーリーボード*2作成のためのワークが行われました。

 2日目は、ストーリーボードでまとめたアイデアをもとに、イラストとナレーションで構成する約2分間の動画を制作し発表しました。キッチンカーを用いて九州の魅力を発信するプランや、中高生を対象とした新たなスクールの展開、動画撮影などの技術をいかした事業案などユニークな起業アイデアを提案。発表に対して、ファシリテーターや起業家、参加者からフィードバックが行われ、事業にかかる費用や実現性、プランをブラッシュアップするためのアイデアなど詳細なアドバイスがなされました。

 参加した本学の山脇竜馬さん(経済学部3年)は「起業家の方の話は日頃聞く機会がなく、説得力がありとても興味深かった。発表したアイデアに細かいアドバイスをいただくなど、2日間とても楽しかった」と笑顔で語りました。

 11月27日(土)には、株式会社万葉福祉会代表取締役 山田朝日氏(本学大学院修了)と株式会社ダイヤモンドブルーイング代表取締役 鍛島勇作氏を講師に迎え、「起業を意識する同世代との交流」をテーマとした座談会、交流会が開催されました。

*1 肥後創成塾

 本学と熊本市が主催し、創業後概ね5年以内の中小企業者、中小企業後継者などを対象に次世代の熊本を担う人材としての経営者育成を支援することを目的に2012年より実施。2020年度から起業に関心を持つ学生を対象にワークショップを行っている。

*2 ストーリーボード

 絵コンテ。テレビ広告表現のストーリーと場面を示す草稿。場面の絵とせりふがコマ割りで描かれる。出展:デジタル大辞泉(小学館)

SHARE: