熊本学園大学付属海外事情研究所60周年記念シンポジウムが開催されました

イベント

2022.02.22

 2月17日(木)、「新1号館 みらい」131教室で熊本学園大学付属海外事情研究所60周年記念シンポジウム「地域における持続可能な開発目標(SDGs)」(共催:本学付属産業経営研究所)が開催され、会場・オンライン合わせて60名が参加しました。

 海外事情研究所は、本学の前身である東洋語学専門学校の「海外発展に資する」「海外雄飛の人材育成」の方針を具現化するために1961年4月に中南米事情研究所として設立。1972年4月に現在の名称に変更し、2021年度に60周年を迎えました。

 海外事情研究所の申明直所長は「今回のシンポジウムで学際研究や地域連携研究がより活発化することを期待します」と挨拶。細江守紀学長は「本学のグランドデザインに研究の活性化を掲げており、研究所や研究センターを中心として、本学の知的財産を社会へ発信していきます。熊本県においては海外企業の進出が控えており、教育、研究、雇用などさまざまな分野で協力していきたい」と述べました。

 シンポジウムは「環境と生命分科」「地域と災害分科」「社会と福祉分科」「国際移動分科」の4つの分科で、本学の教員を中心に10テーマを報告。宮北隆志社会福祉学部教授は、「環境と生命分科」で『「ケアに満ちた」社会における地域の自立とSDGs ―私たちの手・地域に「生活」を取り戻す―』と題して報告。自身の教育・研究の基軸である「衛生学」、生命・生活・人生の3つの「生」を「衛(まもる)」という考え方から、「これからの暮らしや社会に何が必要であるのか考えると同時に、研究分野にとらわれず、それぞれの研究内容を共有していきたい」と話しました。

 最後の質疑応答では、オンライン参加者からも質問があがり、シンポジウムは終了しました。

<講演タイトル・講演者(敬称略)は以下のとおり>
【環境と生命分科】
・気候変動問題がもたらす影響・被害の予測の現状
  坂上 紳(経済学部経済学科 准教授)
・「ケアに満ちた」社会における地域の自立とSDGs
 ―私たちの手・地域に「生活」を取り戻す―
  宮北 隆志(社会福祉学部福祉環境学科 教授)

【地域と災害分科】
・新型コロナウイルス感染拡大下の消費行動
  小葉 武史(経済学部経済学科 教授)
・SDGsで、社会は変わるのか
 中地 重晴(社会福祉学部福祉環境学科 教授)
・熊本地震の被害と復興
 ―熊本県地域間産業連関表による支出変化の影響分析―
  武田 健太(一般社団法人政策科学研究所 主任研究員)

【社会と福祉分科】
・Do Everything: 矢嶋楫子、矯風会とSDGs
 米岡 ジュリ(外国語学部英米学科 教授)
・Pay-as-you-go pension systems supported by the old rich
 坂上 智哉(経済学部経済学科 教授)
 谷川 琴乃(経済学研究科 博士後期課程)

【国際移動分科】
・熊本県のベトナム人技能実習生の言語環境
 ―実習生と企業への日本語支援―
 塩入 すみ(外国語学部英米学科 教授)
・帰還移住労働者との共生ネットワーク
 ―韓国からネパールへの帰還―
 申 明直(外国語学部東アジア学科 教授)
・台湾における母語・継承語教育
 田上 智宜(外国語学部東アジア学科 准教授)

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