高大連携事業の一環で、社会福祉学科山口倫子講師が熊本中央高校で授業

教員・研究

2022.03.22

 社会福祉学科の山口倫子講師(専門:スクールソーシャルワーク)が、福祉科教育における高大連携事業の一環で、3月15日(火)に熊本中央高等学校で授業を行いました。これは、福祉職域を志す高校生が大学の福祉教育に触れ、福祉分野への理解を深めることで進路選択でのミスマッチを防ぐこと、また本学の学生が実習以外で高校を体験し、高校における福祉科教育の現状を知ることを目的に行われた事業で、共同研究者である社会福祉学科の中村光伴教授(教職課程担当)と共に昨年8月に始動。10月に同高の福祉リビングコース2・3年生を対象にアンケート調査を実施。調査結果をもとに授業計画を立て、3年生に1回、2年生に3回の授業を行いました。

 12月に行われた1回目の授業は、2・3年生ともに同校にて対面で実施。山口講師は、「福祉」が学校や医療のほか、日常生活に密接にかかわっていることを紹介しました。

 2月に実施した2回目の授業は、本学より久保仁美さん(社会福祉学科4年)と、菊本大新さん(社会福祉学科3年)の2名が参加。久保さんは、高校福祉教員免許取得を、菊本さんは行政の福祉職をめざすうえで、大学での学びについて語りました。学生の発表後、生徒たちには「5年後にどうなっていたいか」、「残りの高校生活で何を学び身につけたいか」を考える課題が出されました。

 3回目の授業となった3月15日(火)は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、同校と本学をオンラインでつなぎ実施。山口講師、中村教授、久保さん、菊本さんなど学内関係者8名、福祉リビングコースの2年生24名、本学卒業生で福祉科教諭の古川顕二先生が参加しました。2回目の授業で出されていた課題に対し、生徒たちによるプレゼンテーションが行われ、「5年後にどうなっていたいか」の課題に対し、介護職や保育士、美容師のほか「困っている人を助けられる仕事に就きたい」などの発表がありました。「残りの高校生活で何を学び身につけたいか」については、「コミュニケーション力を高める」、「志望大学へ合格する学力を身につける」など、生徒それぞれの考えを述べました。

 発表後、山口講師は「『福祉』について、または自分の将来について考えるきっかけになったと思う。悩みがある時は、一人で考えず周りに相談してほしい。進路については、高校と大学が連携し皆さんをサポートしていきたい」と語りかけました。オンライン授業に参加した久保さんは、教育実習でも接した生徒たちに対し「今目標が明確でなくても、迷える時間がある。出会いを大切にしていろんなことに挑戦してほしい。失敗してもそれを武器として頑張って」と激励の言葉を贈りました。

 本事業は今年度の取り組みを検証し、今後も継続される予定です。

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