祝 卒業 ―卒業・修了生、保護者の皆さまへ―
2022.03.24
卒業生・修了生1,112名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
令和3年度の学位記授与式は、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止のため、卒業生・修了生、そして教職員のみでの挙行となりました。
本ページでは、本式典への出席を心待ちにされていた保護者の皆さま、都合により出席が叶わなかった卒業生・修了生の皆さまへ、理事長挨拶、卒業生・修了生代表謝辞や式典当日の写真ギャラリーなどを公開いたします。式典に出席する卒業生・修了生の皆さんもぜひご覧ください。
理事長挨拶
熊本学園大学の学部を卒業される皆さん、ご卒業おめでとうございます。また、大学院修士課程、博士後期課程、専門職大学院専門職学位課程を修了される皆さん、修了おめでとうございます。ここまで支えてこられたご家族の皆さまにも心からお祝い申し上げます。熊本地震から、やがて6年が経過し、この2年3ヵ月はコロナウイルス感染症の脅威にさらされ、「地震と違って、コロナ禍は先が見えません」との声も聞こえてきます。ワクチンの開発が進み、2月4日発表の接種計画によると、県内の3回目追加接種は高齢者、医療従事者がほぼ終了し、3月中に70%以上、4月中には約90%を終える見込みです。しかし、不透明な社会環境に際立った変化は見られません。
コロナ禍にあって、皆さんは、学業あるいは就職活動などを成業するにあたり、これまでに経験しなかった制約の中で、様々なご苦労があったと察します。今、学位記を手にして、皆さんは、将来の自分をどのように想い描いていますか。あるアスリートは「ライバルとは、自分自身のことです。」と話しています。常に志を高く持つことが大切です。
私には、これまでの人生で大切にしてきたことがあります。それは人と人とのつながりです。戦中に生まれ、戦後の動乱さなかに育ちました。まだ、日本が貧しかった時代には、人と人の触れ合いのなかにある「思いやり」や「助け合い」が、そこかしこに溢れていました。皆さんも、これまでの学校生活の中で先輩や後輩を中心に仲間との大切な「縁」ができたと思います。人生の先輩として言えることは、これまでに作り上げた「縁」を如何に継続して人生に役立てるかを考えてほしいということです。私自身、人との縁を大切にしたことで助けられたことが山ほどあります。
これからの人に求められるものは、多様な頭脳と豊かな人間性です。これまで善とされた考え方を環境の変化に応じて変えていかなくてはなりません。この稿を認めている時点でも、ロシアが隣国ウクライナに軍を進めており、世界は、益々、混迷の度を深めています。自分自身の成長を考えると大学、大学院を卒業・修了して終わるのではなく、今、社会に何が起きているのかを常に把握し、将来の自分に必要なことを感じ取って、学習し続けることが重要です。
学校法人熊本学園は、今年創立80周年を迎えます。1942年4月、先の大戦の開戦から日数、わずか4ヵ月足らずの時に、自由を求めて学生と教職員が一つになって東洋語学専門学校を創立して以来、この学園は教育と研究の自由を守り抜いてきました。
学位記授与式で、直接お祝いの言葉を語り掛けることが出来ないのが誠に残念ですが、本学伝統の自由闊達のなかで培った教養と知識、仲間との「縁」をたずさえて、社会で活躍されますことを期待して、祝辞といたします。
学校法人熊本学園 理事長 目黒 純一
学長告辞
令和3年度、1,082名の学部卒業生の皆さん、そして30名の大学院修了生の皆さん、おめでとうございます。熊本学園大学の教職員を代表して、心よりお祝い申し上げます。また、保護者の皆さまにおかれましては、コロナ禍のためこの場にはお招きすることができませんが、この佳き日を迎えられましたことを心よりお慶び申し上げます。
一昨年からの新型コロナウイルス感染症拡大で遠隔授業が始まるなどキャンパス内での生活は大きく変貌し、戸惑いや焦りを感じられたことでしょう。本年2月のコロナ禍におけるアンケートにおきましても皆さんの学生生活に多くの心配や懸念があったこと、そして、なんとかこの難局を乗り越えようとした姿を読み取ることができました。その苦心のご努力の結果、今日、この晴れの卒業式を迎えることができました。皆さんは、熊本学園大学で多くのことを学び、様々な経験を重ね、その能力を高めるとともに、人間的にも着実に成長してこられました。どうか自らの成長を信じて、自信をもって社会に羽ばたいてください。
現在、人類はコロナ禍という試練を受けています。この緊急事態に対して、一人ひとりの行動が、家族、友人、地域社会に影響することが如実に実感できたことは稀有な体験だと思います。それに対して自分がどう関わったかしっかり胸に刻んでいただきたいと思います。また、国際政治情勢をみますと、今回のロシアによるウクライナへの軍事侵攻は、ウクライナ国民の多くの尊い生命が理不尽に奪われており、到底許容することができません。ロシアが一刻も早く武力侵攻を中止し、ウクライナから全面撤退することを望みます。ウクライナの人々に、安穏な生活が一刻も早く取り戻されることを願います。皆さんにはそうした政治の在り方にもしっかり目を向けていただきたいと思います。
さて、これから皆さんの前に広がる社会は、予測することが非常に難しい不確実な社会です。とりわけ、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)の普及による新たな産業革新の到来が待ち受けています。皆さんが今後関わられる仕事もそうしたデジタル革命の影響を受けるはずです。AIやロボットなどの発達は確実に我々の生活を変えていくと思われます。経済協力開発機構(OECD)は2019年、デジタル革命が人々の幸福に及ぼす影響について考察した報告書 “How's Life In the Digital Age?" を発表しました。報告書を読むとデジタル化には、「いつでも、どこでも、だれとでも、つながれる」「人々の選択肢が大幅に増える」「業務が効率化する」といったプラスの面がある一方で、「デジタル技能に格差が生じる」「偽情報による被害やハッキングなどの危険性がある」といったマイナスの面があるということが明らかにされています。日本政府も「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」を提唱しています。
人に優しいデジタル化を実現するためには、自分というものを磨き、自分の感性、個性を羅針盤として人生を生きていくことが大変重要です。自分の感性を研ぎ澄まし、自分が生きていく上で感じた疑問、違和感に正面から向き合い、また面白いことがあれば脇目も振らずに進むこと、そうした姿勢で、常に新しい動きにアンテナを張り、果敢にチャレンジしていただきたいと思います。
皆さんが実社会に出て有意義な仕事、納得できる仕事をしていくことができるかどうかは、卒業後の皆さんの努力次第であり、どのステージでいつスタートしても決して遅いことはありません。再チャレンジは可能です。これからの10年後、20年後の自分を想像してみてください。それを決めるのはまさに自分自身の今後の努力と頑張りであることを心に銘じてください。
また、熊本学園は本年5月30日に創立80周年を迎えます。この間、大学では約10万人の卒業生を輩出しています。卒業後の実社会にあっても多くの先輩や後輩に出会い、力強いネットワークの存在を実感することと思います。
熊本学園の建学の精神は「師弟同行」「自由闊達」「全学一家」です。卒業生・修了生の皆さんが、伝統ある熊本学園大学の同窓生であることに誇りを持ち続け、社会の様々な分野で個性を発揮しながら大きく飛躍されることを祈念いたします。
ご卒業、ご修了、誠におめでとうございます。
熊本学園大学 学長 細江 守紀
謝辞
やわらかな陽射しとともに桜の花が舞い、春の訪れを感じるこの佳き日に、私たち熊本学園大学第65期卒業生、同大学院第33期修了生は旅立ちの日を迎えました。新型コロナウイルス感染症がいまだ収束しない中、私たちのために、このように盛大な学位記授与式を執り行っていただき、挙行にご尽力を賜りました細江学長をはじめ、諸先生方、関係者の皆様に心より御礼申し上げます。
4年前の春、今と同じこの場所で私たちは熊本学園大学の一員として新しい一歩を踏み出しました。期待や不安など様々な感情を抱きながら迎えた入学式のことを懐かしく思います。高校生活とは異なり、自由であるがゆえに責任もある大学生活は、私たちの人生にとって欠くことのできない貴重な1ページとなりました。大学では、自由な雰囲気の中で身に付けた知識を土台に、自分の考えを持つことができ、新たな価値観や考え方、多角的な物事の捉え方を学ぶことができました。その中でも保育実習や教育実習等は、とても貴重な経験となりました。普段関わる機会が少ない子どもたちと実際に関わることができ、子どもと触れ合う楽しさを実感し、学内での学びを基に多くの気づきを得ることができました。また、保育者として関わることで、子どもの命を預かる責任の重さや使命を痛感するとともに、保育のやりがいや魅力を感じることもできました。コロナ禍においても、オンライン授業や対面形式での授業の工夫、実習先の確保など、学びの機会を保障してくださった先生方、職員の皆様に感謝申し上げます。
大学での4年間、楽しい、嬉しい、幸せ、悲しい、苦しい、辛い…など、多くの感情を分かち合った仲間がいつもそばにいました。互いに刺激し高め合い、励まし合いながら切磋琢磨した日々はかけがえのない財産であると共に、誇りです。数えきれないほど多くの人に恵まれた、心の赴くままに歩んだぜいたくな時間は、一生忘れることはないでしょう。友人たちとの別れに、寂しさを感じずにはいられませんが、過去を名残惜しみながらも、これから私たちは未来と向き合い、本学で学んだ数々の知識や経験を糧にそれぞれの道へ進みます。
人と人との繋がりが希薄化し、まだまだ先が見通せない中ですが、信頼と寄り添いの心を大切に、それぞれの歩む先で新たな価値を生み出す存在として社会に貢献できるよう、卒業生、修了生一同、日々精進してまいります。
最後になりますが、私たちの自主性を尊重し、温かく指導してくださいました諸先生方、安心・安全な学生生活を多方面から支援し、学習の機会を保障してくださいました職員の皆様、どのような時も一番近くで見守り続けてくれた家族。皆様の支えがあり、私たちは今日までの道のりを歩み続けることができました。卒業生、修了生一同、皆様に深く御礼申し上げます。皆様のますますのご活躍とご多幸をお祈りするとともに、熊本学園大学の一層のご発展を祈念致しまして謝辞とさせていただきます。
令和4年3月24日
熊本学園大学卒業生、修了生総代
社会福祉学部第一部 子ども家庭福祉学科 西本 渚
暖かな日差しに照らされ、桜のつぼみが一つひとつと増えてまいりました。このような春の訪れを感じるこの佳き日に、私たち熊本学園大学第65期卒業生、同大学院第33期修了生のためにこのように盛大な卒業式を挙行していただき、誠にありがとうございます。また、新型コロナウイルス感染症がいまだ終息しない中、私たちのために足をお運びいただいた細江学長をはじめ、諸先生方、並びに関係者の皆様におかれましては卒業生、修了生一同、心より御礼申し上げます。
思い起こせば4年前の春、不安と期待が入り混じるまだ小さな背中にさわやかな暖かい風を感じながら、熊本学園大学に入学したことを思い出します。先生方の朗らかな笑顔や同学科の友人の優しい声に励まされ、私たちは新しい第一歩を踏み出しました。
私にとっての第一歩は日本語教育という学問との出会いでした。グローバル化が進む中で日本語教師という職業が必要となる、その学問をさらに深く学びたいという思いを胸に大学生活が始まりました。日本語教育の学びを進める中で、師事する先生の研究をお手伝いさせていただく機会にも恵まれ、1年次には外国人技能実習生の方へのインタビューや資料作成に携わりました。その中で外国人技能実習生に寄り添った対応をする先生の姿勢に感銘を受け、強い憧れを抱きました。3年次の実習では、言語の違いはもちろんのこと、文化の違い、そして、考え方の違いなど、視野を広げ、多角度から学習者に対する指導方法を考案し、提供することの難しさを痛感いたしました。実習を通し、学習者にとって、またこれからの日本語教育に必要なことは何なのかなどを考え、4年次にはそれらを解決する案として卒業論文を執筆する機会につながりました。今後、私は先生のお力添えもあり進学します。4年間で培った日本語教育をさらに深く追求したいと考えています。
熊本学園大学での4年間は、私たちに豊かな知識と出会いを授けてくれました。4年間を振り返り、自分の頑張りや成果を認め、先輩たちが刻んだ足跡を辿るように、これからは一人ひとりが夢に向かって、自分の与えられた道を一生懸命に歩み続け、花咲くことを願います。歩む道で幾度となく困難が立ちはだかると思います。しかし、真剣に受けた授業、学食で友人としたたわいもない会話、大学で過ごしたその一つひとつの美しい記憶たちがきっと私たち自身を支えてくれるでしょう。
移り変わる情勢の中で、学びの場があることは決して当たり前のことではありません。先生方、職員の方々、そして家族や友人の支え、さらに整った環境があることで、私たちはのびのびと学ぶことができました。そして、学んだことは、生涯私たち自身の糧となり、人生を大きく、心豊かな道へ導いてくれると信じています。
最後になりましたが、本日卒業生一人ひとりがこの佳き日を迎えることができたのは、細江学長をはじめ、常に親身にご指導、またご支援くださった先生方、職員の皆様、関係者の方々、そして私たちの傍で支えてくれた家族のおかげです。この場をお借りして、心より感謝申し上げますとともに、熊本学園大学のより一層の発展と、皆様の今後一層のご多幸をお祈りして、謝辞とさせていただきます。
令和4年3月24日
熊本学園大学卒業生、修了生総代
外国語学部 英米学科 古閑 華恋
卒業生・修了生数
大学 卒業生数
商学部 商学科 | 202名 |
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商学部 経営学科 | 6名 |
商学部 ホスピタリティ・マネジメント学科 | 83名 |
経済学部 経済学科 | 226名 |
経済学部 リーガルエコノミクス学科 | 128名 |
外国語学部 英米学科 | 111名 |
外国語学部 東アジア学科 | 47名 |
社会福祉学部 第一部社会福祉学科 | 75名 |
社会福祉学部 第二部社会福祉学科 | 13名 |
社会福祉学部 福祉環境学科 | 44名 |
社会福祉学部 子ども家庭福祉学科 | 74名 |
社会福祉学部 ライフ・ウェルネス学科 | 73名 |
合 計 | 1,082名 |
大学院 修士課程及び専門職学位課程 修了生数
国際文化研究科 国際文化専攻 | 1名 |
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社会福祉学研究科 社会福祉学専攻 | 3名 |
会計専門職研究科 アカウンティング専攻 | 23名 |
合 計 | 27名 |
大学大学院 博士後期課程 修了生数
商学研究科 商学専攻 | 1名 |
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社会福祉学研究科 社会福祉学専攻 | 2名 |
合 計 | 3名 |
学位記受領代表者
大学 学位記受領代表者
商学部 商学科 | 永溝 叶夢 |
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商学部 ホスピタリティ・マネジメント学科 | 田川 あい |
経済学部 経済学科 | 岩下 侑加 |
経済学部 リーガルエコノミクス学科 | 清田 昂志 |
外国語学部 英米学科 | 船井 鈴夏 |
外国語学部 東アジア学科 | 河地 朱音 |
社会福祉学部 第一部社会福祉学科 | 永田 真生 |
社会福祉学部 第二部社会福祉学科 | 津川 麻美 |
社会福祉学部 福祉環境学科 | 小嶋 倫太朗 |
社会福祉学部 子ども家庭福祉学科 | 森川 晶帆 |
社会福祉学部 ライフ・ウェルネス学科 | 平居 由妃 |
大学院博士後期課程 学位記受領代表者
商学研究科 商学専攻 | 大藏 将史 |
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社会福祉学研究科 社会福祉学専攻 | 大塚 浮子 |
大学院修士課程及び専門職学位課程 学位記受領代表者
国際文化研究科 国際文化専攻 | 梶本 真有 |
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社会福祉学研究科 社会福祉学専攻 | 舩元 麻衣 |
会計専門職研究科 アカウンティング専攻 | 吉川 さやか |
各賞受賞者
高橋賞受賞者
商学部 商学科 | 森口 敦史 |
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経済学部 リーガルエコノミクス学科 | 運天 祐衣 |
外国語学部 英米学科 | 山口 慎太郎 |
社会福祉学部 第一部社会福祉学科 | 松野 美咲季 |
学部長賞受賞者
商学部 商学科 | 永溝 叶夢 |
---|---|
商学部 ホスピタリティ・マネジメント学科 | 田川 あい |
商学部 ホスピタリティ・マネジメント学科 | 大岩 愛 |
経済学部 経済学科 | 岩下 侑加 |
経済学部 リーガルエコノミクス学科 | 清田 昂志 |
外国語学部 英米学科 | 古閑 華恋 |
外国語学部 東アジア学科 | 河地 朱音 |
社会福祉学部 第一部社会福祉学科 | 永田 真生 |
社会福祉学部 第二部社会福祉学科 | 津川 麻美 |
社会福祉学部 福祉環境学科 | 小嶋 倫太朗 |
社会福祉学部 子ども家庭福祉学科 | 西本 渚 |
社会福祉学部 ライフ・ウェルネス学科 | 平居 由妃 |
学位記授与式ギャラリー
学位記授与式当日の写真を本学公式Instagramに公開します。式終了後、16時ごろから順次アップいたしますので、しばらくお待ちください。
卒業記念広告「大丈夫、きみの味方は大勢いる。」
本日(3月24日)の熊本日日新聞朝刊14、15面に、卒業生へのメッセージ広告「大丈夫、きみの味方は、大勢いる。」を掲載しています。
クマガクを巣立つ卒業生へ、大学からのメッセージです。詳しくはこちらをご覧ください。