祝 入学 ―入学生、保護者の皆さまへ―

大学

2022.04.03

新入生1,274名の皆さん、ご入学おめでとうございます。

令和4年度の入学式は、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止のため、新入生、そして教職員のみでの挙行となりました。

本ページでは、本式典への出席を心待ちにされていた保護者の皆さま、都合により出席が叶わなかった新入生の皆さまへ、理事長祝辞、学長式辞、新入生代表宣誓や式典当日の写真ギャラリーなどを公開いたします。式典に出席する新入生の皆さまもぜひご覧ください。

理事長祝辞

 暖かな春風の中、命の息吹が豊かに感じられる今日の佳き日に令和4年度熊本学園大学入学式を挙行できますことは、この上ない慶びであります。学校法人熊本学園を代表して祝辞を申し上げます。

 大学学部、大学院修士課程、博士課程、大学院会計専門職課程に本日ご入学の皆さん、誠におめでとうございます。ご家族の皆さんもこの日を心待ちにしておられたことと思います。心よりお祝い申し上げます。本年度の入学式は新型コロナウイルスの感染拡大に配慮し、午前と午後で二回に分けて開催するため、新入生が一堂に会することが出来ないことは誠に残念なことであります。コロナ禍も2年を超え、本学に入学するまでにも、随分、我慢を強いられたことがあったことと思います。大学にとっても、今日、無事、入学式を挙行できますことは、感慨も一入であります。

 近年は、コロナ禍のほか、平成28年の熊本地震、令和2年7月の熊本県南部豪雨災害など、災禍に見舞われることが多く、皆さんの学習や生活環境においても、さまざまな影響があったことでしょう。

 いつ災禍は起こるかわかりません。私たちは災害や人類を脅かす感染症のパンデミックには「絶対に安全と言う事はない」ということを日々、実感しています。熊本地震のあと、若い命を災害から守るために、私たち熊本学園大学は新しい校舎を建て、その志から「新一号館 みらい」と命名しました。そこには、仲間たちと、自由に課題や議論に取り組むことができるスチューデントコモンズなど、大学で学ぶための施設、設備が備わっています。これから皆さんが生き抜いていく「超スマート社会Society5.0」の時代へ向けて勉強するのに最適な学び舎だと思います。存分に、学んで、そして、先生、友人たちと語らって下さい。

 本学の歴史にも、少し触れます。本学には「師弟同行」「自由闊達」「全学一家」という三つの建学の精神があります。1942年(昭和17年)4月の創立です。今年、創立80周年を迎えます。現在の熊本市中央区立田山山麓に財団法人東洋語学専門学校として設立されました。

 新しい校舎を建てるために、学生と教職員が一緒になって山林を開墾し、校舎を建てました。自由な語らいの中で師弟が一緒になって学園の基礎を作ったのです。その時代は「自由」と言う考え方が、まだ世の中に認められていませんでした。どれだけ多くの若者がこの「自由」と言う社会を知ることなく、先の大戦で亡くなったことかは申すまでもない事です。

 大学には憲法第23条に定められた「学問の自由」により、教育研究に関する大学の自主的な決定を保障する「大学の自治」があり、学術の中心として深く真理を探究することを本質としています。この環境を守り抜くことが私に与えられた使命だと思っております。

 大学で学生生活を送るにあたって、心がけてほしいことが二つあります。一つには、今触れた「自由」や「平和」の尊さについて、折に触れて考えることです。アメリカ合衆国のバイデン大統領は、3月1日の一般教書演説で、ロシアのウクライナへの軍事侵攻に触れて、「プーチンは戦車でキエフを包囲するかもしれない。だが、彼はウクライナ人の心と魂まで手にすることはできない。彼は、ウクライナの人々の自由に対する愛を消すことはできず、自由世界の決意を挫くこともできない。」と述べています。

 日本も無関係ではありません。先の大戦の終戦から、長く平和が続く日本にあって、今後も如何に「自由」と「平和」を守り抜いていくのかを、若い世代の皆さんにも、ぜひ、考えて欲しいのです。

 そして、もう一つ心掛けて欲しいことは、本を読むことです。専門書は当然ですが、新聞でも書籍でも興味や関心を持ったら、積極的に文章を読み込んで欲しいと思います。「書く力」「文章を読解し、推敲(すいこう)する力」は、読書によって培われます。卒業後、どのような進路に進んでも、必ず必要な力です。ある大学の先生は「読書は、足りない情報を想像力で補って、曖昧なところを解決しながら自分のものにしていく過程」と言っています。大学時代に読書することによって、思考する力、想像する力を養って、「自分の真意を相手に伝える、相手の心を動かす」ことができる文章が書ける力を身に着けてください。

 内閣府は2月28日、「青少年のインターネット利用環境に関する2021年度の実態調査結果」の速報を公表しました。それによると、高校生の平日一日当たりの平均利用時間は5時間31分だそうです。学習利用も含んでの時間だとは思いますが、本学には蔵書数92万冊を超える西日本有数の図書館があります。ぜひ、積極的に足を運んで、在学中に多くの本に触れて自身の糧(かて)にして下さい。

 大学では、多くの人との縁ができるでしょう。緑豊かなキャンパスで、友との語らい、充実した大学生活を送ってほしいと願っています。

 そして、卒業するときに「この大学に入学してよかった」と自分で思えるような学生生活を送って欲しいと思います。しっかりした志を持っていないと時はすぐに過ぎてしまいます。若い皆さんの夢がこの大学で確実に実を結ぶことを祈念して理事長祝辞といたします。

令和4年4月3日
学校法人熊本学園 理事長
目黒 純一

学長式辞

 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。

 春爛漫のキャンパスで、本日ここに入学式を挙行できますことを、心より嬉しく思っております。熊本学園大学を代表いたしまして、皆さんの入学を心から歓迎いたします。また、コロナ禍のため式典にお招きすることはできませんでしたが、保護者の皆さま方には、心よりお慶び申し上げます。

 昨年来の新型コロナウイルス感染拡大によって皆さんの生活は大きく変わり大変な戸惑いがあったことでしょう。友人たちとの直接的な語らいが少なくなり、精神的にも参ってしまったことでしょう。そうした逆境にもめげず、勉学に励まれ、本日を迎えられた皆さんに心より敬意を表します。

 本学は、1942年東洋語学専門学校を設立し、細川家から無償貸与された立田山山麓の土地を、学生と教職員が一緒に開墾して校舎を建設した歴史があります。そこから、本学の建学の精神「師弟同行」「自由闊達」「全学一家」が生まれ、これまでその精神は脈々と受け継がれ、本年5月30日には学園創立80周年を迎えます。

 私が学長に就任して一貫して提唱しているビジョンは「学生第一主義」の教育の推進ですが、原点はまさにこの建学の精神です。学生第一主義とは、皆さんを甘やかすということでなく、学生の皆さんの成長、夢の実現を第一に支援し、そのことによって、卒業時点で本学に来てよかったなあという満足度、そして納得感を高めていくことです。皆さんもこれから本学が提供する様々な授業や、サークル、ボランティア、地域貢献などの課外活動、そして学生生活をとおして、自分の将来への夢を育み、その夢の実現に向かってがむしゃらに進んでいってください。

 さて、これから皆さんの前に広がる社会は、予測することが非常に難しい不確実な社会です。現在、人類はコロナ禍という試練を受けています。まだまだ出口が見えません。また、国際政治情勢をみますと、今回のロシアによるウクライナへの軍事侵攻によって、ウクライナ国民の生命と国家の主権を侵害され、国際社会の平和と安全を著しく損われ、国際政治が大きく変化する転換点かもしれません。

 そうした不確実な世界のなかで確実にやってくるのは、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)の普及による新たな産業革新の到来、デジタル時代です。すでに皆さんもスマホの利用、高校でのタブレット使用、そして遠隔授業の利用はされていますが、AIやロボットなどの発達は確実に我々の生活、そして仕事を変えていくと思われます。デジタル時代の大学教育として文部科学省においても2025年を目標年として、文理問わず数理・データサイエンス・AI教育を掲げており、本学もそうした教育を推進していきます。

 しかし、デジタル時代にあっても忘れてはならないものがあります。1カ月ほど前、春の日差しがまぶしい日に、江津湖周辺を散歩しました。加勢川からの清らかな水はキラキラ光り、白いくちばしの黒いクイナの群れが川のなかで水浴びをしていました。たしかクイナは江津湖の奥の方に生息していたはずだが、いつのまにか町の方に進出しているなあと思っていたとき、後ろから二人の男子高校生が自転車で私を追い越していこうとしました。そのとき、先頭の生徒が「江津湖日和だね」と言うと、後ろの生徒が「確かにッ」と応じた声が聞こえました。「小春日和」などとは言いますが、「江津湖日和」という言葉を初めて聞きました。「江津湖日和だね」という言葉、そしてそれに「確かにッ」と応じた言葉は地域での共同の体験、共同の感性から発せられた言葉であります。私はなにか忘れてしまった遠い言葉を思い出させられたようで、なんだか嬉しくなって何度も何度も心のなかでその光景を反すうしました。まるでアニメの青春ドラマのワンシーンです。もしかしたら、この会場にその二人が来ているかもしれません。

 皆さんは、この世に生を受けて家族にまもられ、地域で日々呼吸をし、自分を育んできました。現在の自分があるのはまさに家族、地域社会、友人のお陰です。そして、その暮しの中で発せられた言葉、無邪気な言葉、かけがえのない一瞬の共同の体験や感性が永遠無垢な場面を生み出したのです。いかにデジタル時代になっても、そうした幼い日の共同体験、共同感覚を大切にしながら、豊かな人生を歩んでください。そしておもいっきり新しいものにチャレンジしてください。自分にこだわる、自分に向き合うことで社会に対して自分だけができるチャレンジが可能になります。大学は多くのチャレンジができる様々なメニューを用意しています。

 チャレンジ・再チャレンジができるのが学生時代の特権です。しかし、その時期はあっという間に過ぎていきます。どうか、学生生活が実り多く、有意義になるよう、充実した日を過ごしてください。私たち教職員は皆さんのチャレンジをしっかり応援していきます。

 本日はご入学、まことにおめでとうございます。

令和4年4月3日
熊本学園大学 学長
細江 守紀

宣誓

 蕾が芽吹き、桜が今を盛りとばかりに咲き誇る今日の佳き日に、私たち熊本学園大学1,221名、同大学院46名は、本日入学いたします。依然として新型コロナウイルスが感染の猛威を振るう中、私達の為に、このような華やかな入学式を挙行していただき、先生方をはじめとする関係者の皆様には、厚く御礼申し上げます。

 私たちは先輩方が培われてきた伝統ある本学園に入学できることを心より嬉しく思います。そして、これから始まる大学生活への大きな期待に胸を膨らませると同時に、新たな環境への不安を抱きつつ今日という日を迎えました。これからは新しき友と切磋琢磨し、頼りになる先生方及び関係者の方々の手厚い支援の下、胸を張って社会に翔び立ち、夢を実現できるよう勉学に励んでいこうと思います。

 世界では日々、グローバル化や国際化がとめどなく進んでいます。そこで私は英語をはじめとする第二言語の語学力を高校時よりさらに発展させ、他国の学生と触れ合う機会を多く持ちたいと思います。そして、日本以外の伝統や文化を経験することで自らの価値観を広げ、新たな側面から物事を考えられるようになり、世の中に蔓延る様々な問題を主体的に解決、又は解決の手助けができる人材になりたいと思っています。

 先ほど述べました通り、世の中は未だに新型コロナウルス感染症が大きな影響を及ぼしており、感染の波が過ぎてもまたすぐに次の波が襲い、様々な場所や分野でもがき苦しんでいる人が多いのが現状です。行動が制限され生活様式も変わり、昔では当たり前のこともそうでなくなってしまっています。

 悲しいことではありますが、今のところ私たち人間にできるのは、天を恨まず運命に耐えることが精一杯です。しかし、近い将来、必ずやこの災禍を乗り越える日がやってくるでしょう。その日まで私たちは、新型コロナウイルスに屈することなく、常に前向きに笑顔でいれるよう皆で手を取り合い助け合っていくことが必要なのではないかと私は思います。

 最後に、今はまだ拙い私たちですが、本学園の建学の精神である「師弟同行」「自由闊達」「全学一家」の建学の精神のもと、先生と学生が一体となり、のびやかで自由に勉学に勤め、先輩方の伝統を受け継ぎ、社会の最前線で活躍できる人材になれるよう、友と切磋琢磨しながら日々邁進していくことをここに誓います。

令和4年4月3日
新入生代表
外国語学部 英米学科 栗原 翔太朗


 桜の花も満開となり、生命の息吹が感じられる今日の佳き日に、私たち熊本学園大学1,221名、同大学院46名は本日入学いたします。昨今、新型コロナウイルス感染症感染拡大により、式典等の開催が危ぶまれる中、このように素晴らしい入学式を挙行していただき、誠にありがとうございます。私たちは、伝統ある本学園に入学できることを心より嬉しく思うと同時に、これから始まる新生活への期待と少しの不安を胸に今日この日を迎えました。これからは、共に入学する新しい仲間と助け合いながら、互いに成長することができるよう、精進いたします。

 私は、本学で保育や幼児教育に関して専門的な知識を学び、実習などを通して現場での対応力を身につけたいと思っています。そして、将来は、子どもたちだけでなく、保護者や地域の人々と密接に関わり、様々な角度から子どもたちの成長を手助けし、明るい未来をサポートできるような職業に就きたいと考えています。

 ロシアのウクライナ侵攻など、近頃耳にするのは明るいニュースばかりとは言えない世の中ですが、私たちは目まぐるしく変化していく日々の中で、後ろを振り返らずに前へ進まなくてはなりません。これから私たちは、一人ひとりがより良い世の中をつくっていくために大切なことを見つけ、様々な人と関わり、幅広い知識を身につけ、将来誰かの役に立つことができるよう、努力を積み重ねていく所存です。

 世の中は様々な情報であふれ返っています。今後は、私たち一人ひとりが周りの情報に流されず、自らの意見を持ち、主体的に行動することが求められると考えます。これからの大学生活を、社会へ出る前の準備期間と捉え、何事にも一所懸命取り組んで参ります。

 私たちは今後、本学の建学の精神である、「師弟同行」、「自由闊達」、「全学一家」の理念のもと一致団結し、勉学に努めて参ります。そして、先輩方が築かれた伝統を受け継ぎ、地域及び国際社会の発展に貢献することをここに誓います。

令和4年4月3日
新入生代表
社会福祉学部第一部 子ども家庭福祉学科 成瀬 朱莉

入学者数

大学

商学部 商学科 271名
商学部 ホスピタリティ・マネジメント学科 88名
経済学部 経済学科 253名
経済学部 リーガルエコノミクス学科 110名
外国語学部 英米学科 76名
外国語学部 東アジア学科 59名
社会福祉学部 第一部社会福祉学科 89名
社会福祉学部 第二部社会福祉学科 21名
社会福祉学部 福祉環境学科 70名
社会福祉学部 子ども家庭福祉学科 79名
社会福祉学部 ライフ・ウェルネス学科 105名
合 計 1.221名

 

編入学 3名
転入学 4名

大学院

博士後期課程

社会福祉学研究科 社会福祉学専攻 1名
合 計 1名
 

修士課程

商学研究科 商学専攻 4名
国際文化研究科 国際文化専攻 4名
社会福祉学研究科 社会福祉学専攻 2名
社会福祉学研究科 福祉環境学専攻 1名
合 計 11名

 

専門職学位課程

会計専門職研究科 アカウンティング専攻 34名

 

※4月1日現在の入学予定者数

入学式ギャラリー

入学式当日の写真を本学公式Instagramに公開します。式終了後、16時ごろから順次アップいたしますので、しばらくお待ちください。

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