経済学部では、今年度秋学期より1年生を対象とした講義「経済データサイエンス入門」を新設しました。これは、データサイエンス学の入門的な科目として、ゲスト講義を中心とした内容で展開され、データサイエンスの役割、データへのアクセス方法、データサイエンスに必要な確率統計とディープラーニングの基礎知識、および情報倫理を学ぶもの。10月3日(月)に行われた初回のゲスト講義では、本学が包括的連携協定を締結している一般社団法人熊本県情報サービス産業協会の櫻木誠青年部長が登壇し、「データサイエンスへの第一歩~データに親しもう~」をテーマに、データサイエンスに初めて触れる学生に向けた特別授業を行いました。
櫻木氏は講義のなかで、膨大なデータを収集でき、コンピュータの力やAIの技術でそのデータを分析する手法もたくさん増え、それを現実の世界に落とし込めるようになっている現状について言及。「国や地方公共団体、事業者などがインターネット上で公開しているオープンデータや、スマートフォン・IoT機器などに内蔵されているセンサーで蓄積されたセンサデータなど、多くのデータを貯めていくことで、それがビッグデータになる。これからの社会を担っていく人は、そのビッグデータを活用して何ができるかを考えていく必要がある」とメッセージを送りました。
受講した学生からは、「いろいろなデータがあるので、それがデータだと意識的に気づくことから始めたい」「データを活用した行動ができるように学びを深めたい」などの声が聞かれました。
今後は、肥後銀行やNTT西日本、九州電力、九州産交など県内の主要な企業の担当者がゲスト講義を行う予定です。
今後の講義予定
講義日 | テーマ | 講師・所属(役職名) |
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第1回 |
「経済データサイエンス入門」ガイダンス |
溝上 章志 |
第2回 |
データサイエンスへの第一歩~データに親しもう~ | 櫻木 誠 (一般社団法人熊本県情報サービス産業協会青年部長) |
第3回 |
肥後銀行におけるデータ利活用と求めるDX推進人材像 |
肥後銀行 |
第4回 |
気づきと共感を生むデータ活用経営 |
NTT西日本 |
第5回 |
九電グループにおけるデータ活用とその事例について |
九州電力株式会社 |
第6回 |
豪雨・洪水予測・防災にも欠かせないデータサイエンス |
石田 桂 |
第7回 |
交通ビッグデータが公共交通を変える |
九州産交バス株式会社 |
第8回 |
農業におけるデータ活用の取り組みの紹介とその可能性 |
合同会社ゴダイベスト |
第9回 |
GIS(地理情報システム)を活用した空間情報解析 |
新村 太郎 |
第10回 |
不動産分野におけるデータサイエンスの役割と活用例について |
宅間 文夫 |
第11回 |
レポート・論文作成のための資料の探し方 | 廣松 亜矢子 (熊本学園大学付属図書館図書情報課レファレンス係) |
第12回 |
AIと共にある確率・統計の基礎~確率変数からベイズ更新まで~ |
溝上 章志 |
第13回 |
AIの正体~深層学習(Deep Learning)の仕組みを知る~ |
尼崎 太樹 |
第14回 |
人間とAIの共生を考える |
尼崎 太樹 |
第15回 |
「経済データサイエンス入門」授業の総まとめ |
溝上 章志 |