「第32回 外国人留学生弁論大会」を開催しました

交流

2023.01.06

 12月10日(土)、本学の国際交流委員会が主催する「第32回 外国人留学生弁論大会」が新1号館 みらい 121教室で開催されました。

 この大会は、本学に在籍する外国人留学生の日本語運用能力の向上と、日本人との相互理解を深めることを目的としたもの。3年ぶりの対面開催となる今回は、中国・ベトナムの2カ国から留学生8名が出場し、日本語を勉強しようと思ったきっかけや、留学を経験するなかで感じていることなどについて日本語で発表しました。また、今回の司会は留学生のペッチ ゾエさん(ドイツ/社会福祉学科3年)が担当し、日本語で進行。会場では一般市民の方をはじめ、在学生や教職員、ともに学ぶ留学生など約40名が熱心に耳を傾けました。

 「生活の中のプチハッピー」と題して発表したヨウ ロさん(中国/経済学科2年)は、自転車で海を見に行ったとき、初めて会ったコンビニの店長が車で目的地に連れて行ってくれたことなど、色々な人たちから優しい心遣いを受けた出来事を話し、「私たちは生活のなかでさまざまな人に出会います。私も初めは日本での生活に強い不安を感じていましたが、先生や友人など、たくさんの人たちとの”プチハッピー”な経験を通して、徐々に暮らしにも慣れることができました。もし私の周りに困っている人がいたら、声をかけ、手伝い、”プチハッピー”を伝えていきたいです」と語りました。このほか、全員が独自のテーマで思い思いにスピーチ。出場者同士でエールを送りあう姿も見られ、発表後には会場から温かな拍手が送られました。

 『内容(テーマと論旨の融合性、展開性、全体の構成)』『日本語の発音や文法が正確かどうか、語彙や言い回しが適切かどうか』『技術(弁論中の視線や声の大きさ、弁論のスピード)』の3項目に重点を置いて審査した結果、最優秀賞にヨウ ロさん、優秀賞にグエン ホアン ロンさん(ベトナム/ホスピタリティ・マネジメント学科3年)と、オン ガブンさん(中国/東アジア学科3年)、来場者の投票で選ぶオーディエンス賞には、表現力豊かなスピーチで聴衆を魅了した、オン ガブンさん(優秀賞とのダブル受賞)が選ばれました。

 最優秀賞に輝いたヨウ ロさんは、「初めてのスピーチだったのでとても緊張しましたが、賞をもらえたことで、日本語が少し上手になったと実感できました。何度も練習した成果を発揮できてよかったです。将来は日系企業で働きたいと思っているので、これからも日本語の勉強を頑張りたいです」と喜びを語りました。

 優秀賞とオーディエンス賞をダブル受賞したオン ガブンさんは、「たくさん練習したので、皆さんに思いを伝えられて嬉しかったです。相手がどのような感情で話しているのか考えることで、お互いのことをもっと知ることができ、さらに良い関係が築ける思います。将来はゲーム会社に就職して、日本の人も中国の人も楽しめるよう、翻訳の仕事に携わりたいです」と笑顔で話しました。

 講評で審査員長の浪本浩志国際交流委員長は「人前に立ち、母国語以外の言葉で話すのはとても勇気がいることだと思います。皆さんがこの大会に挑戦したように、今後もさまざまなことを経験して、充実した留学生生活を送ってください」と出場者を激励。審査員を務めた川田亮一准教授(商学科)と石貫文子准教授(ホスピタリティ・マネジメント学科)からは「感情豊かに自分の言葉で伝えられるようになると、言葉に力が加わり、もっと聴衆にアピールすることができます。皆さんの日本語レベルはとても高いので、今後の活躍に期待しています」とアドバイスが送られ、盛況のうちに閉会しました。

入賞者と発表テーマは下記のとおりです。

【最優秀賞】

  • ヨウ ロ(中国/経済学科2年)「生活の中のプチハッピー」

【優秀賞】

  • グエン ホアン ロン(ベトナム/ホスピタリティ・マネジメント学科3年)「私が日本に留学するために努力していたこと」
  • オン ガブン(中国/東アジア学科3年)「何でも褒めてくれる日本人」

【オーディエンス賞】

  • オン ガブン(中国/東アジア学科3年)「何でも褒めてくれる日本人」

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