令和4(2022)年度肥後創成塾が開講

交流

2022.12.12

 12月10日(土)、11日(日)に本学と熊本市が共催する肥後創成塾が開講されました。これは、起業に関心のある学生・社会人を対象に、創業機運の醸成を図るとともに、県内定着率及び開業率の向上を目的として実施するもので、「なりたい起業家モデルを見つける」、「『起業』という言葉が身近になる」、「起業を選択肢と考える学生等のコミュニティが生まれること」をゴールとして開催されています。今年度は「スタートライン~自分がやりたいことを起業案にしてみよう~」をテーマに、10日に11名、11日に10名が受講しました。

 くまもと森都心プラザビジネス支援施設XOSS POINT.(熊本市西区)で開催された初日は、「20代チャレンジ市(起業家によるパネルトーク)」とワークショップがありました。はじめに、ファシリテーターを務める、(一社)フミダス代表 濱本伸司氏が、「起業は自分のありたい姿を表現するためにあるもの。今日は、起業の楽しさ、大変さ、やりがいを学びながら、自分のありたい姿(MY Being)を考えていきます」と挨拶しました。

 続く、「20代チャレンジ市」では3名の起業家が登壇し、「20代でなぜ起業したのか?起業の面白さって何?」をテーマにパネルトークがありました。趣味のキャンプで起業したキャンプ女子㈱代表 橋本華恋氏、熊本大学で研究を続ける大学院生で、科学を仕事にすることに取り組む個人事業主、シコウサクゴLAB代表 前田龍成氏、社会が抱える課題を解決するためのソーシャルビジネス※を展開する(一社)WINg Kumamoto代表理事 小笠原晟一氏が、起業にいたるまでの経緯を、自身の経験を交えて話しました。参加者は、3名の起業家の話に圧倒されながらも、熱心に耳を傾けていました。

 午後からは、ありたい姿を形づくるため、「やりたいこと」「できること」「やるべきこと」を考える個人ワークを行い、参加者同士で考えを共有。最後に一日の振り返りを行い、1日目が終了しました。

 参加した、平山華乃さん(商学科3年)は「大学では『ものづくり』や『マーケティング』を学び、自分でも起業してみたいと思い参加しました。2日間とても楽しみです」と笑顔で語りました。

 2日目の「20代チャレンジ市」にも起業家3名が登壇。地元菊池市を拠点に、PRプランナーとして地域活性化活動や企業のマーケティング支援などを行う株式会社Ktion代表取締役 高本梨花氏、19歳でビデオグラファーとして独立後、企業や自治体などのプロモーションビデオ、アーティストのMVまで幅広いジャンルの動画制作を手掛ける株式会社Corvus代表取締役 瀬戸口海晟氏、本学卒業生で、2020年に開催された肥後創成塾に参加した後起業し、現在は物流事業・靴下事業・デザイン事業を運営している株式会社夢Style代表取締役 三浦夢佳氏が、起業までの経緯や現在の取り組みなどについて語りました。参加者からは、事業を起こすべきタイミングや資金調達の方法、モチベーションの保ち方などについて質問が及んでいました。

 午後からは、自分が経営者になると仮定した「自分事業計画書」の作成に取り組みました。顧客や提供する商品・サービス、実現したい社会を想定して事業プランを練り上げ、参加者同士で共有しながらブラッシュアップする作業を行いました。

 2日間のプログラムを終えて、参加者からは「起業に対する敷居が少し下がった。やる前から難しく考えすぎていたが、トライアルアンドエラーに挑戦してみようと思えた」、「やりたいことへの熱を保ち続けられるよう、こうした機会を大切にしていきたい」との声が聞かれました。

※ ビジネスの手法を用いて、地域社会の課題解決に取り組む継続的な事業のこと(出典:政府広報オンライン(平成29年(2017年)9月28日))

SHARE: