「日本語教授法Ⅱ」の授業でJICA(国際協力機構)パイロット事業を展開

交流

2022.12.20

 外国語学部塩入すみ教授(専門:日本語教育)が担当する「日本語教授法Ⅱ」で、JICA(国際協力機構)が実施するパイロット事業を展開しています。同事業は、外国人材(技能実習生)の受入れをサポートする監理団体「くまかい協同組合」(熊本市東区)、国際開発コンサルティング企業「アイ・シー・ネット株式会社」と連携して、大学生と技能実習生の交流機会を促進するもの。実習生と同世代の本学学生が一定期間日本語で交流することで、実習生の日常生活の充実化と日常会話のレベル向上をめざし、学生の日本語教育実践の場を提供します。実習生は、フィリピン(10名)、ミャンマー(9名)、ベトナム(4名)で、11月末に入国。医療や介護福祉などの事業を展開している桜十字グループに入職を予定しています。

 入国に先立ち、10月13日(木)、20日(木)、27日(木)にオンラインで、学生と各国実習生の『入国前顔合わせ』を実施。名前や趣味などの自己紹介のほか、学生が実習生へ熊本に関するクイズを投げかけ、熊本の魅力について紹介しました。入国後は、『入国後講習』中の交流活動として、対面での顔合わせや名前カードの作成、連絡先の交換を行い、12月8日(木)には、近隣のスーパーで買い物をするフィールドワークに取り組みました。

 フィールドワークでは、交流活動を通して実習生が日本での生活について学ぶことを目的に、学生13名と実習生23名が5チームに分かれて『買い物ゲーム』に挑戦。指定ゴミ袋、砂糖、みりん、カップ麺など、学生が事前に準備した「買い物リスト」の商品を早く正確に購入することを競うもので、実習生は学生にヒントをもらいながら、広い店内を回って商品を探し、商品がリストと合っているか真剣に見定めていました。終了後は順位が発表され、一人ひとりが購入した商品を紹介。学生と実習生は笑顔で感想を語り合い、写真撮影する姿が見られました。

 ミャンマーの実習生は「洗顔フォームを探すのが難しかった。大学生の皆さんとの交流活動はドキドキしたけど楽しかった」と声をはずませ、前川福美さん(東アジア学科3年)は「実習生の日本語レベルに合わせて、ゆっくり易しい日本語でやりとりすることを意識した。私たちと接することで日本人の優しさに触れて、いい経験を持ち帰ってほしい」と話しました。

 今後は、12月22日(木)に、びぷれすイノベーションスタジオ(熊本市中央区)で、実習生が「私の見た日本」をテーマに日本語で発表する予定です。

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