商学科畠山ゼミが(株)こうし未来研究所へ新規事業を提案

学部

2023.02.02

 1月24日(火)、合志市西合志図書館で商学科畠山直准教授(専門:流通政策)の3年ゼミ生19名が、株式会社こうし未来研究所が抱える課題に対し、新規事業の提案やそれに関わるマーケティング分析の報告を行いました。
 これは本学が株主になっている株式会社こうし未来研究所から提示された課題①「ルーロ合志301号」への事業者誘致活動(テナントリーシング)と、課題②合志マンガミュージアムの集客促進について、解決策を提案するもので、学生たちは約4カ月かけてアンケート調査やマーケティング分析、プレゼンテーションの準備を行ってきました。
 報告会では、課題①に対してPEST分析※1にもとづき、交通インフラの整備により隣接自治体へのアクセスが強化される点や、世界最大手台湾の半導体メーカー「TSMC(台湾積体電路製造)」の進出などにより定住人口と交流人口がさらに拡大することに鑑み、中国語をメインとした「語学教室」を誘致対象業種とすることを提案。リサーチ結果から、外国語を学びたい意欲が高く、国際文化交流参加への関心度が高い層をターゲットとし、「専門性の程度に応じたさまざまなプログラムが幅広く提供され、国際的な文化交流機能が付加された語学教室」の誘致を提案しました。
 課題②に対しては、SWOT分析※2を利用して合志マンガミュージアムの「強み・弱み・機会・脅威」など内部環境を分析することで、ミュージアムの蔵書に名作のマンガが多いことに着目。「丸1日時間をとって昔好きだったマンガを全巻読破」するなどの需要を想定し、施設ホームページに蔵書検索機能を付加することで利用しやすくする案や、施設の近くまで延びる熊本電鉄の車内や駅に広告を掲出することで集客につなげる案などを提示しました。
 株式会社こうし未来研究所の濵田善也代表取締役からは、各班の発表後に質問やコメントが述べられ、講評では「みなさんの発表を受けて、これから新しい需要を見つけて、社会が、そして日本が元気になるように取り組んでいきたい。皆さんも、今回の学びをいかして社会で活躍してほしい」と激励の言葉が贈られました。
 課題①に対してプレゼンを行った笹田太陽さんは「顧客(Customer)・競合(Competitor)・自社(Company)の3C分析を徹底して行い、株式会社こうし未来研究所の強みと弱みをはっきりさせることに注力した。将来は地方公務員をめざしており、今回の取り組みが地域の方々と関わっていく良いきっかけになった」と感想を述べました。

※1 PEST分析…外部環境をPolitics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)の4つの要因に分類し、自社に与える影響を読み解く分析手法
※2 SWOT分析…自社の外部環境と内部環境をStrength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の4つの要素で要因分析することで、経営・マーケティング戦略を策定するためのフレームワーク

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