商学部「熊本SDGs経営実現プロジェクト」最終報告会を開催

学部

2023.02.13

 商学部池上恭子教授(専門:財務管理論)、足立裕介准教授(専門:中小企業論)、嶋田文広講師(専門:キャリアデザイン)の3年ゼミ生42名が、2月3日(金)、「新1号館 みらい」121教室で最終報告会を行いました。

 2021年10月から熊本商工会議所と協同で、県内企業のSDGs経営※の推進を図る産学連携プロジェクトをスタートさせ、2022年5月にキックオフミーティング、10月に中間報告会を行い、8カ月にわたってSDGs経営の実現に向けたアイデアの検討を続けてきました。

 初めに熊本商工会議所の久我彰登会頭が「この8カ月間、学生の皆さんは企業の方と交流することで、企業のあり方を学び、実社会を経験されました。本日がゴールではなくスタートとして、この経験をいかし成長されることを期待しています」と挨拶しました。

 進行をプロジェクトコーディネーターの一般社団法人フミダス代表理事濱本伸司氏が務め、9グループに分かれた学生たちは、プロジェクト参加企業9社とチームになり、学生は企業へアイデアを提案し、これを受け企業は今後どのようにSDGs経営を実践するかを発表しました。

 10月の中間報告会では、最終報告会に向けて方向性を決めているグループがある一方、課題設定の見直しを行うグループがあるなど、進捗状況はさまざまでした。今回の最終報告では、すべてのグループが課題解決に向けたアイデアを提案し、2030年に企業がどのようにSDGsの目標に取り組み、達成してきたのかを「SDGsミライ新聞」にまとめました。

 足立ゼミと廃棄物100%リサイクルを目指す大東商事株式会社のグループは、SDGsの普及活動を課題に設定し昨年12月から学内でエコキャップ運動を展開。ペットボトルのキャップを回収後、国内のNPO団体へ寄贈し、途上国での乳幼児の命を救うワクチンへと生まれ変わらせました。成果について、「コストの問題など課題はあるものの、長期的にみていずれ実を結ぶと考えている」と報告しました。また、これからワークショップやイベントを開催するグループもあり、SDGsの目標を達成するための取り組みは本報告会後も続いていきます。

 久我会頭より学生と企業に修了証が授与され、久我会頭は「人手不足やしょうがい者雇用の問題など、さまざまな気づきがありました。熊本では、TSMCの進出が控えていて、半導体に関連することだけではなく、その周辺にビジネスチャンスがあります。学生の皆さんには、明るい未来に向かって進んでいってほしい」と講評を述べました。

 ※SDGs 経営・・・“SDGs17 の目標”の視点を経営に取り入れ、収益構造の確立をめざすもの

【参加企業】(順不同)

(株)ビッグバイオ、(株)冨坂建設、(株)橋口石彫工業(担当:池上ゼミ)

葛城建設工業(株)、大東商事(株)、(株)オジックテクノロジーズ(担当:足立ゼミ)

(株)SPIN、熊本大同青果(株)、(株)鶴屋百貨店(担当:嶋田ゼミ)

 

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