「第3回日韓大学生 Fair Trade FORUM」が開催されました

交流

2023.02.24

 2月17日(金)、14号館2階フェアトレードカフェFelicha(フェリーチェ)で、「第3回日韓大学生 Fair Trade FORUM」が開催されました。これは申明直外国語学部教授(専門:韓国文学・文化)が中心となりフェアトレード※に関する活動を行う九州・山口の大学や韓国の大学で交流する場を設けようと呼びかけて結成された日韓大学生 Fair Trade FORUM実行委員会が主催するもの。オンライン会議ツールZoomも併用して行われ、会場には本学、下関市立大学、熊本大学、佐賀大学、オンラインで韓国から全州大学校、聖公会大学校、大田大学校の教員と学生・卒業生あわせて約30名が参加しました。
 フォーラムの冒頭プレゼンでは、申教授が「ローカル・フェアトレード:多文化フェアトレードへの展望」と題し、ローカルフェアトレードの3つの形を紹介。認証ラベルを使ってフェアトレード商品を保証するヨーロッパ型、フェアな労働条件とフェアな小売りや流通・消費を同時に追求する北米型、自治体で生産した有機農産品と海外から輸入したフェアトレード商品を組み合わせた農産加工品を開発・販売する韓国自治体型のモデルがあるとしたうえで、農業移住労働者にやさしい環境で生産された農産(加工)品を推奨する熊本モデルを提案しました。
 第一部の「Fair Tradeと地球」のセッションでは、全州大学校や下関市立大学などの学生が、それぞれのフェアトレードの活動を紹介。「フェアトレードと気候正義」をテーマに登壇した東アジア学科2年の水本実伽さんと山下小夏さんは、世界の気候変動にもとづく先進国と発展途上国の不平等を指摘し、先進国は発展途上国がCO₂排出を抑えつつ経済発展も進めていけるように支援が必要だと訴えました。
 第二部の「Fair Tradeと地域」のセッションで登壇した東アジア学科3年の山田桂永さんは「フェアトレードと ZeroWaste マルシェ」と題し、熊本市が行うフェアトレードを周知するための活動「フェアトレードマルシェ」でのサークル活動について報告。自身が所属するフェアトレード研究会が行った「持続可能な熊本の農村」をテーマにした有機農産物の販売活動などを紹介しました。
 最後は、日本語と韓国語を交えて発表に対する意見交換が行われ、世界各国で行われるフェアトレード活動の現状について報告する場面も見られました。発表した水本さんは「写真を多く使うなど、韓国の学生も視覚的に理解できるようにスライドを工夫して作った。韓国の大学生は、フェアトレードを推進している企業を訪問するなど、積極的な活動をしていたので参考にしたい」と今回のフォーラムでの学びを語りました。

※フェアトレード…貧困のない公正な社会をつくるために、途上国の経済的社会的に弱い立場にある生産者に適正価格を支払うことにより経済的社会的に強い立場にある先進国の消費者と対等な立場で行う貿易

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