第一部社会福祉学科の学生が『令和4年度(2022年度)ふくしのこころ育成事業』成果報告会で発表しました

学生の活躍

2023.03.07

 2月24日(金)、ホテル熊本テルサ(熊本市中央区)で、第一部社会福祉学科 仁科伸子教授(専門:社会福祉学)の4年ゼミ生4名、西﨑緑教授(専門:社会福祉原論)の4年ゼミ生5名が、『令和4年度(2022年度)ふくしのこころ育成事業 』の成果報告会で発表しました。同事業は、大学生グループが地域の福祉団体などに取材し、幼少期から福祉への関心が高まる教材(試作品)を作成するもので、同事業に採択された両ゼミを含む6団体がそれぞれ制作した福祉教材について発表しました。

 仁科ゼミでは、3町村の住民共同の特色ある地域福祉の取り組みについて事例紹介動画を制作。山都町(熊本県上益城郡)のエゴマ作りで高齢者の介護・認知症予防の取り組み、小国町(熊本県阿蘇郡)が実践している耕作放棄地を活用した大豆の生産・加工によるしょうがいを持つ人の福祉と農業の連携、共同と循環の社会づくり、与那村(沖縄県国頭群)が行っている共同コンビニや公民館を活用したまちづくりを紹介しました。実際に現地に赴き、山都町ではエゴマの植えつけや収穫時の様子を撮影したりインタビューを行い、小国町ではしょうがい者グループホームで施設の取材を行うなど、それぞれの事業を解説つき事例紹介動画にまとめ、YouTubeやSNSに投稿し情報発信を行いました。報告後の講評では、地域の特徴、歴史や風土が感じられるとより良くなるという意見がありました。

 西﨑ゼミではゼミ生が4班に分かれ、小学生から中学生を対象に楽しく福祉を学べるよう絵本やカルタなどを作りました。報告会では、中学生が身近な福祉施設について学ぶため、また進路選択の幅を広げることを目的に中学生向けの「福祉施設ハンドブック作成マニュアル」を制作した班が登壇。制作過程で、玉東町社会福祉協議会を訪問し地域福祉や福祉教育の実践事例を学び、本学付属中学校1年生を対象に教材のヒアリングを行ったことについて説明。それらの経験から、広義の「福祉」から「福祉施設」に対象を絞り、一過性の学習で終わらず将来就きたい仕事の参考となるよう「福祉に関する仕事を調べる項目」を追加するなど工夫した点を述べました。講評では、福祉の心を育成するための、小学生向けの双六やカルタなどを体験することが「福祉施設ハンドブック作成マニュアル」につながることがわかる。今後の発展に期待するとの意見がありました。

 審査の結果、両ゼミともに創意工夫賞を受賞。参加した仁科ゼミの唯涼花さんは、「エゴマ作りは元々農業されている方が参加するなど、各地域で得意なこといかした活動へとつながった。私自身初めて知ることばかりで、他の地域にも広めたいと思った。インタビューを重ねるなかで、より地域福祉について学びを深めることができた。」と感想を語りました。

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