「第33回 外国人留学生弁論大会」を開催しました

イベント

2023.06.23

 6月14日(水)、本学の国際交流委員会が主催する「第33回 外国人留学生弁論大会」が新1号館 みらい 121教室で開催されました。この大会は、本学に在籍する外国人留学生の日本語運用能力の向上と、日本人との相互理解を深めることを目的としたもので、今回は、台湾、韓国、アメリカ、ベトナム、ドイツ、中国の6カ国・地域からの留学生9名が出場。自国と日本の文化の違いや、留学生活のなかで感じたことなどについて日本語で発表しました。また、司会進行を留学生のクォン ドヒさん(韓国/経済学科3年)が担当し、会場では一般市民の方をはじめ、在学生や教職員、ともに学ぶ留学生など約50名が耳を傾けました。

 「ホストファミリーへの感謝」と題して発表したペッチ ゾエさん(ドイツ/社会福祉学科3年)は、初めて日本に留学した高校生時代に、温かく迎え入れてくれたホストファミリーとの思い出を「一緒に笑い、泣いた日々は、まるで本当の家族と過ごしているかのようでした。また日本に来たいと思えたのは、ホストファミリーがいてくれたからです。今日はここに来ることができなかったけれど、このスピーチで深い感謝の気持ちを伝えたいです」と語りました。このほか、全員が独自のテーマで思い思いにスピーチした後には、会場から温かな拍手が送られました。

 『内容(テーマと論旨の融合性、展開性、全体の構成)』『日本語の発音や文法が正確かどうか、語彙や言い回しが適切かどうか』『技術(弁論中の視線や声の大きさ、弁論のスピード)』の3項目を基準に審査した結果、最優秀賞にペッチ ゾエさん、優秀賞にドー ゴック マイさん(ベトナム/福祉環境学科3年)と、チョウ カゴウさん(中国/社会福祉学科3年)、来場者の投票で選ぶオーディエンス賞には、チョウ カゴウさん(優秀賞とのダブル受賞)が選ばれました。

 最優秀賞に輝いたペッチ ゾエさんは「ホストファミリーだけでなく、熊本で出会った人たちにもとても感謝しています。日本での思い出は私にとって一生忘れられない宝物です。帰国後は通訳者になって、日本とドイツをつなぐ架け橋になれたら嬉しいです」と喜びを語りました。

 優秀賞に選ばれたドー ゴック マイさんは「熊本では周りの人たちがとても親切で優しく、これからの生活がとても楽しみです。将来は翻訳の仕事に就きたいので、もっと勉強を頑張ります」と笑顔を見せました。

 優秀賞とオーディエンス賞をダブル受賞したチョウ カゴウさんは「白川沿いで桜を見たとき、美しさや生命力を感じました。その反面で、散るときには悲しさを覚え、日本の人がなぜ桜を見て感動するのか、理解できた気がします。留学中は大阪など熊本以外の場所にも行って、視野を広げたいです」と話しました。

 審査員長の浪本浩志国際交流委員長は講評で、「母国語以外のことばで話すことはもちろん、大勢の前で話すことはとても勇気がいること。今日皆さんがチャレンジした経験は、今後の人生でもいかされると思います。これからもさまざまなことをに挑戦して、充実した留学生活を送ってください」と述べました。審査員を務めた井川理講師(経済学科)と上原真幸講師(子ども家庭福祉学科)からは、「一般の聴衆として皆さんの弁論を聞くことができればよかったと思うほど、審査が難しかったです」と述べられ、盛況のうちに閉会しました。

入賞者と発表テーマは以下のとおりです。

【最優秀賞】

  • ペッチ ゾエ(ドイツ/社会福祉学科3年)「ホストファミリーへの感謝」

【優秀賞】

  • ドー ゴック マイ(ベトナム/福祉環境学科3年)「優しさにあふれる熊本」
  • チョウ カゴウ(中国/社会福祉学科3年)「熊本に来て出会った桜」

【オーディエンス賞】

  • チョウ カゴウ(中国/社会福祉学科3年)「熊本に来て出会った桜」

SHARE: