経済学部「農業政策」で食料政策についてゲスト講義を実施

学部

2023.06.30

 6月10日(土)、経済学部「農業政策」(担当:佐藤加寿子教授)で京都橘大学経済学部准教授の平賀緑氏がゲスト講義を行いました。平賀氏は、世界の飢餓や発展途上国の問題から食に強い関心を抱き、食や農・環境・グローバリゼーションに伴う問題に取り組む活動を企画運営してきた経歴を持つ、食料政策に関する研究の先駆者。2021年に執筆した『食べものから学ぶ世界史 人も自然も壊さない経済とは?』(岩波ジュニア新書出版)では、食べものを中心に資本主義経済を考え、経済システムに組み込まれた日本や世界の食に関する歴史、構造といった多角的なアプローチで知見を提供しています。

 講義では、学生たちに「食料危機を克服するためにはどうすべきか」という問いを投げかけ、グローバルな食料実態や食料供給システムについて言及。さらに、日本の食料政策について、持続可能な食生活や海外の「食」の問題解決への取り組みなどさまざまな話題を提供し、「『経済』とは本来、世の中を治め人々の苦しみを救うという意味の『経世済民』が語源。命のための経済を取り戻すことが必要だ」と語りました。

 受講した西拓海さん(経済学科3年)は「世界では飢餓や肥満が共存していることや、フードロスをなくす取り組みなどは授業で聞いたことがあったが、今回の講義を受けて、食料政策に関連する他の分野の政策との関わりについて学ぶことができたので、これからは、より広い視点で学んでいきたいと思った」と感想を語りました。

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