2023年度次代舎プレセミナーを開催

イベント

2023.06.23

 6月16日(金)、本学産業経営研究所と株式会社リ・パブリックが企画運営する熊本イノベーションスクール「次代舎」(主催:熊本県)のプレセミナーが、びぷれすイノベーションスタジオ(熊本市中央区)で行われ、大学院会計専門職研究科の新改敬英准教授と、肥銀キャピタル株式会社の横山輝代表取締役社長が登壇しました。
 次代舎は、熊本のこれからを担う若手経営者・幹部候補社員が、自社の強みをいかし、新たなマーケットを創造する「イノベーションの力」を学ぶプログラムで、今回のプレセミナーには約40名が参加しました。
 新改准教授は、「どうしてあなたの会社の新規事業は上手くいかないのか?~既存事業と新規事業の両立のポイント~」と題し、社内の新規事業成功のためのポイントについて語りました。新規事業が軌道に乗る割合は14.7%と意外に低いことに触れ、「既存事業で収益を上げている一方で、新規事業に取り組むことについて社内での理解が得られないことが多い。新規事業の成功が前提になっていることも問題」と新規事業収益化までの壁を示しました。また、無理のない新規事業開発のパターンについて言及し、「社長が新規事業を担当するなど、新規事業開発のパターンはいくつかあるが、大事なのはやみくもに失敗を奨励することなく、仮説・検証を繰り返して行い、因果関係を蓄積していくことである。新規事業の良し悪しは経営陣が判断するのではなく、顧客が判断するもの。新規事業の撤退基準を明確にしておきながら、状況変化に応じた複数のシナリオを常に持っておくことが重要」と語りました。
 続いて、横山代表取締役社長が「地銀系投資ファンドの視点で見た”支援したくなる”スタートアップ・中小企業の条件」をテーマに登壇し、投資ファンドがベンチャー企業を見るうえでどのような点に注目しているのかについて紹介。「扱うサービスや商品が時流に乗っているかなどの視点も大事だが、企業経営経験のある人材や経営幹部人材、企業ガバナンスを担う人材など、必要な人材の確保ができているかが最も重要。必要な人材を確保するためには給与水準・待遇の改善も一緒に行っていく必要がある」と述べました。その後、講演の内容を踏まえてディスカッションが行われ、会場からも多くの質問が飛び交いました。
 2023年度次代舎は、7月1日(土)から2024年3月1日(金)まで約8カ月間開講する予定で、6月23日(金)までこちらから申込受付を行っています。

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