伊津野範博商学部長が熊本マリスト学園中学校ディベート部の生徒と意見交換会

教員・研究

2023.07.31

 7月25日(火)、「新1号館 みらい」 14B教室で、伊津野範博商学部長(専門:交通論、物流論)が熊本マリスト学園中学校ディベート部の生徒5名と意見交換会を行いました。これは8月開催の第28回全国中学・高校ディベート選手権に出場する同校の生徒たちから、中学部のテーマ「日本は鉄道運賃を自由化すべき」について伊津野教授の考えを聞き、さらに考察を深めたいという依頼を受け実現したものです。

 顧問の吉廣誠教諭同席のもと、参加者は「鉄道運賃の自由化で赤字ローカル線は救えるのか」「赤字ローカル線をなくしたらどのようなことが起こるか」など、さまざまな問題について活発に議論。会のなかで伊津野教授は、鉄道運賃の収益よりも副業営業収益額が高い銚子電気鉄道や、補助金収入が必要な肥薩おれんじ鉄道を例に挙げ、「補助金をもらっていても、地方の鉄道会社は赤字が続いており、経営が厳しい状況にあります。今後も廃線になる鉄道は増え続けていくと思いますが、それらは地域住民にとっての『足』となる、大切な交通手段。どのような人たちが利用しているか、ターゲットを明確にして、鉄道以外の収入にも着目してください」と語りかけました。

 会の最後には、生徒たちから伊津野教授への感謝のメッセージが書かれた色紙が手渡され、部長の松村陽斗さん(3年)は「これまでは運賃の自由化で利益を追求したほうが良いと考えていましたが、伊津野先生のお話を聞いて、路線のある街の活性化など、利用者の目線で考えることも重要だと感じました。3年生は最後の大会なので、勝ち負けだけでなく、『楽しむこと』を意識して大会に臨みたいです」と抱負を語りました。

 

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