「次代舎」(第6期)で商学部の伊津野教授が講義

教員・研究

2023.09.21

 9月11日(月)、本学産業経営研究所と株式会社リ・パブリックが企画運営する熊本イノベーションスクール「次代舎(第6期)」(主催:熊本県)で、本学商学部の伊津野範博教授(専門:交通論、物流論)が講演しました。14号館1411教室で行われた本講義は、「サプライチェーン・マネジメント基礎」と題して行われ、県内の企業から16名が参加しました。
 伊津野教授は、サプライチェーン(製品の原材料・部品の調達から販売に至るまでの一連の流れ)の効率的な方法について詳しく解説。人口の減少やEC市場の増加に伴うトラックドライバー不足などによりコスト増になっている物流の環境の変化について触れ、「これまでのような物流のアウトソーシングは経営リスクに直結するため、自社で物流を展開する企業も増えている。ドライバー不足への国の対応として、輸配送と、仕分けなどの附帯作業の切り分けが進められているが、2024年には自動車運転業務の時間外労働の上限規制が行われるため、ドライバー不足はさらに拍車がかかるだろう。そうなれば同じ業種の企業が手を組み共同配送するなどライバル企業が協力することも求められる」と述べました。
 また、輸送に関するのコスト増に伴い、効率的な物流を行う必要があるとし、適正な在庫管理の手法や無駄な物流を見直す考え方を提示。企業の仕分けに関する実際の映像を見せたり、物流コストを見える化するための計算をしたりしながら、輸送費以外の物流コストの削減方法を紹介しました。伊津野教授は「売上だけを見るのではなく、細かな作業を見ていくことで改善を図ることができる。効率化を求めるばかりでなく、そもそもなくすという発想も大事。同業他社のいいところを取り入れ、日々の業務から問題意識と実行力を持って改善に務めてほしい」と語りました。

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