「『食』の活動からつながる お互いさまのまちづくり」が行われました

イベント

2023.10.06

 9月30日(土)、本学14号館で「『食』の活動からつながる お互いさまのまちづくり」が開催されました。これは、昨今広がる「食」の活動(コミュニティカフェ、地域食堂、子ども食堂など)を通じた地域の人々の”居場所“づくりについて、熊本市の各地域で活動している7つの団体の取り組みを知り、それぞれの地域の強みやできることを考える機会として設けられたもの。今回のイベントでは、社会福祉学部の高林秀明教授(専門:地域福祉論、生活問題調査)の4年ゼミ生19名が各団体で行っている取り組みを取材してまとめた動画を公開し、約100名が参加する会場で紹介しました。
 会の開始にあたり、熊本市高齢者支援センターささえりあ子飼の管理者 田口善信氏(第一部社会福祉学科平成11年卒業)が、「それぞれの団体が『食』の活動を通して取り組んでいる地域課題を知り、自身の地域に当てはめて、できることを考えていただきたい」と挨拶しました。
 各団体の紹介では、NPO法人ソナエトコの水野直樹理事長がコーディネーター務め、学生が制作した動画の公開と、学生による団体の紹介、団体関係者による活動紹介が行われました。熊本市西原地域において、食を通して地域の笑顔を広げる「西原よってっ亭」を紹介した田淵大陸さん(第一部社会福祉学科4年)は、「2カ月に1回カレーの提供をされているが、カレーを作っているのが地域の男性である点が特長。取材した日は講師を呼んで食中毒予防の講話もあり、講話の内容にもとづいた『手洗いかるた』を子どもたちと一緒に楽しんでいた。世代を問わずに集まり、カレーを食べる時間は多幸感にあふれた時間だった。何より主催者側が楽しそうに活動している姿が印象的だった」と取材した内容を語りました。西原よってっ亭の代表である日隈忍さんは、「私たちは食を通じて地域を活性化したいと考えているため、子ども食堂というよりは地域食堂として運営している。食はみんなに共通したものであるため、その可能性がある。お年寄りが一人でご飯を食べたり、両親が仕事をしている家庭では子どもが一人でご飯を食べたりするので、みんなで食事することで地域の絆を深めていきたい。そうすることで地域の防災にもつながる」と語りました。
 助言者として登壇した高林教授は、「食が全員に共通することであるため、食を通してつながる活動というのはとても理にかなった活動である。食の活動を楽しみにしている方も多く、食を通して地域の方々の暮らしや健康に目を向けることもでき、まさに地域活動の原点であると感じている」と述べました。

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