美里町との連携事業「小学生のためのサイバーセキュリティ講座」を実施しました

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2024.01.12

 12月19日(火)、得重仁商学部教授(専門:情報通信工学)の3年ゼミ生7名が、美里町で小学生のためのサイバーセキュリティ講座を実施しました。これは、本学と美里町が平成 28 年に締結した包括的連携協定にもとづく取り組みとして初めて実施したもので、小学生が個人情報の保護や不適切な情報から自己を守る能力、他者の情報を尊重するマナーなどを学習し、情報化社会に対応できる力を身につけることで、地域全体が将来にわたり情報化社会に適応していくことを目的に行われたもの。これまで、本学と同町はICT 分野においてスマホ講座や町内公共施設のストリートビュー制作などの連携事業を実施してきました。美里町では、近年のデジタル化の進展を受け、令和 4 年12 月に「美里町 DX 推進計画」を策定し、基本目標の一つに「地域デジタル化の推進」を掲げ、高齢者へのデジタルデバイド対策や次世代を担う児童生徒に対する ICT 教育に取り組んでおり、同町から大学の知見を活用したいとの希望を受け、今回の講座が実現しました。

 本講座では、ICT教育の一環として美里町立中央小学校4年生25名を対象に、大学で情報セキュリティについて学ぶ学生が講師を務め、授業を行いました。はじめに、インターネットの利便性について説明した学生たちは、「実際に体験してみよう」と二次元コードを表示。各自タブレット端末でコードを読み込み、表示されたサーチエンジンを確認した児童たちに、学生たちは「これは僕たちが作った偽物のサーチエンジンです」と種明かしし、気づかずに利用すると個人情報などが奪われる危険性を説明しました。また、実際に存在するサイトであっても第三者による改ざんが可能であることを例示し、インターネット上の情報が正しいか確認することが必要と話しました。さらに、オンライン上では世界中の人々と交流できる一方、ネットやサーバーを介したいじめがある実態についても言及し、ネット上でのマナーなどを児童たちに示しました。児童たちは、学生たちが用意したインターネットに関する〇×クイズをタブレット端末を活用して回答。回答結果はリアルタイムで集計され、学生たちから正解が示されると、児童たちは自身の回答を振り返り、解説に熱心に聞き入っていました。最後に、参加した児童たちは、授業の感想をオンラインで送信。画面に即時に表示され「インターネットのルールがわかった」「インターネットには気をつけて、家族にも今日教わったことを伝えたいと思う」といった感想を全員で共有しました。

 講師を務めた山本光瑠さんは「10月にお話をいただき、11月から企画や内容は小学生にも理解しやすく、漢字にも注意を払ってスライド作成などの準備を進めてきた。特に小学校からオンラインゲームへの課金に対する注意喚起を盛り込んでほしいとの依頼を受けていたので、その話題にも触れて授業を行った。小学生たちは身近な話題であるゲームに対して非常に良い反応を示してくれた。教える側になることで、準備作業の大変さや、プロジェクトを進める上でチームの連携の重要性を痛感した。得重先生からサイトに関するさまざまな講習会の情報をいただいているので、自身のスキルアップのため、どんどん参加して知識をより深めていきたい」と今後の抱負を語りました。

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