令和6(2024)年度 「第1回 クマガク地域創生探究コンテスト」を開催しました
2024.09.04
8月23日(金)、本学の「新1号館 みらい」で第1回クマガク地域創生探究コンテストが行われました。これは現在の少子高齢化や大都市圏への人口集中、デジタルイノベーションなどの問題解決に取り組み、地域社会を創生していくために探究活動を行う高校生がこれまでの成果を発表し探究能力をさらに高めることを目的に、熊本県教育委員会後援のもと、本学の高大連携センターが主催したもの。
初めに林裕学長が「現在、私たちを取り巻く社会環境にはSDGsやデジタルイノベーションなど、さまざまな課題があります。今回のコンテストで高校生の若い感性をいかして課題を提言をすることで、今後の地域創生に向けてさらに探究が深まることを期待しています」と挨拶。続けて審査員の紹介の後、得重仁学長室長よりコンテストの概要及び審査についての説明が行われました。コンテストは口頭発表部門(2グループ)とポスター発表部門の2部門が3会場で実施され、計8名の外部・内部の審査員が評価。
Aグループで発表した高森高等学校の生徒は「ドライフラワーを活用して高森町を盛んにする」というテーマで地域活性化への取り組みについて発表。生花を販売する農家が出荷する際に、商品にはできないロスフラワーに注目し、ドライフラワーにしてワークショップなどによるロスフラワー削減と高森町の取り組みを紹介しました。発表した生徒は今後の活動について「このプロジェクトは、昨年の7月にスタートしたもので、商品開発も進行中です。立ち上げから係わっているものなので、これからも農業を通したコミュニティ作りに取り組みたいです。今後も地域創生について学びながら、高森町と協力してこのプロジェクトを継続することができたらと思っています」と語りました。最後にAグループの講評として左座香織氏(熊本県教育委員会 高校教育課指導主事)が「Aグループの審査では、身近な問題に着目し、専門性をいかした実践的な活動が高く評価されました。試行錯誤や人とのつながりを大切にし、持続可能な解決策を模索した姿勢が印象的でした。今後の参考として、仮説検証の強化と目標設定を明確にしてますます探究を進めてください」と語り、Bグループの講評では越猪浩樹氏(壺渓塾水前寺校校長)が「みなさんの発表で文系・理系の垣根を越えた探究活動の重要性が強調されました。また、地域創生に必要なのはスーパースターではありません。私たち凡人が一歩一歩、積み重ねていくことが地方創生につながると思います。今後もぜひ頑張ってください」と激励しました。また、中村光輝氏(肥後銀行 地域振興課地方創生室長)がポスター発表について、「高校生の国際的視野と課題解決の姿勢に感銘を受けました。地域課題の解決には持続可能な取り組みと収益性が必要です」と語りました。
Aグループで最優秀賞を受賞した大津高等学校の生徒は「このコンテストに参加しているメンバーは、同じような視点、思いを持っている方が多く、他のメンバーの発表を聞いて新たな視点が得られ刺激をもらいました」と感想を述べ、優秀賞を受賞した阿蘇中央高等学校の生徒は「トップバッターだったので緊張しました。前年は担当者がいなかったため、一から改めて検討し、クラスでも話し合いを重ねたプロジェクトです。今後も改善を重ねながら販売していきたいです」と今後に向けて意欲を語りました。
※審査結果
<Aグループ>
最優秀賞:大津高等学校「写真1枚で大津町の魅力を知ってもらおう!」
優秀賞:阿蘇中央高等学校「Reboot the BUYTEN~売店をとおした地域活性化」
<Bグループ>
最優秀賞:八代高等学校「外国にルーツを持つ子どもへのコミュニケーション支援」
優秀賞:熊本工業高校「次世代をターゲットにしたICT戦略」
<ポスター発表>
最優秀賞 : 鹿本高等学校「山鹿市の避難時のアレルギー対策」