商学部開設70周年記念第1回ビジネスプランコンテストを開催しました
2025.03.18
2月18日(火)、14号館高橋守雄記念ホールで商学部開設70周年記念「第1回KUMAGAKUビジネスプランコンテスト」が開催され、学生、県内高等学校関係者、企業関係者、教職員など約90名が聴講しました。
熊本学園大学商学部は1954(昭和29)年に開設され、2024年に70周年を迎えました。現在は商学科と経営学科、ホスピタリティ・マネジメント学科の3学科に1,380名(2024年5月1日現在)の学生を擁し、これまで3万5千人を超える卒業生を輩出しています。
本コンテストは、学生自らが社会課題を設定し、ビジネスを通じた解決方法を考案することで、実践的なスキルを養うことを目的としています。特に、起業を志す学生にとって自身のアイデアを形にする機会となるよう、本学大学院を含む全研究科・学部・学科の学生を対象に募集を行い、39件のエントリーが寄せられました。厳正な審査を経て、当日は10チームが発表の場に立ちました。コンテストには、後援団体の同窓会「志文会」の支援により、最優秀賞(賞金30万円)、優秀賞(賞金20万円)、志文会賞(賞金10万円)が、そして肥銀キャピタル株式会社から事業化に向けた伴走支援が受けられる「肥銀キャピタル賞」が設けられました。
当日は、ホスピタリティ・マネジメント学科4年の椛木翔太さん、大塚沙理奈さんが司会進行を務めました。開会に先立ち林裕学長が「本学の建学の精神には『自由闊達』という言葉があり、学生が自由で創造的な発想を持つことを大切にしています。本日の発表も、独創性あふれる提案となることを期待しています」と挨拶しました。
配送業界の再配達に注目し、在宅者の隙間時間を活用して配達員の負担を軽減する仕組みや、高齢者を対象に「学校」をコンセプトとした介護施設の運用で、高齢者の健康増進と社会参加を促すプランなど、さまざまなアイデアが発表されました。各発表後には質疑応答が行われ、審査員からの鋭い質問に対し、学生たちは自らの検討プロセスを示しながら果敢に回答していました。
審査時間中にはエキシビジョンとして、日本政策金融公庫主催の「第12回ビジネスプラン・グランプリ」で全国3位相当の審査員特別賞を受賞した玉名工業高等学校のチーム「V Ostriches」がプレゼンテーションを披露しました。
表彰式では、VRを活用した武道体験を通じてマインドフルネス※を実現するサービスを提案した「STA」が肥銀キャピタル賞を、学校給食のフードロス削減と子どもの健康を支援するAIプラットフォームを考案した「likeat(ライクイート)」が志文会賞を受賞しました。また、熊本の農家と連携し、規格外の果物を活用したノンアルコールカクテル専門店「non-non」を発表した「OHOSHISAMA」が優秀賞を獲得。そして、アイデアを持つ個人と企業をつなぐクラウドサービスを開発し、新規事業創出を促進をめざすプランを発表した「FieldinX」が最優秀賞を受賞しました。「FieldinX」の堀田朱乃さん(商学科3年)は「70周年を記念したビジネスプランコンテストで優勝できたことを大変光栄に思います。ニーズ調査に協力いただいた皆様、助言をいただいた方々、そしてゼミのメンバーの支援のおかげでこのプランが完成しました。事業化に向けて、さらに努力していきます」と意気込みを語りました。
最後に、講評で同窓会「志文会」織田元一副会長が「本コンテストでは、多くの参加者が現代社会の課題に真摯に向き合い、独創的かつ情熱的に取り組む姿はとても素晴らしいものでした。本学の先輩のなかには、学生時代にビジネスプランを立ち上げ、事業を成功させた方もおり、地域社会に貢献する事業を展開している方も多くいらっしゃいます。今回の経験をいかし、新たなビジネスを創出することに挑戦していただければ幸いです」とエールを送りました。
※マインドフルネス・・・瞑想のように呼吸や身体の動きに意識を向ける心理的な過程