外国語学部「グローバルスタディーズ概論Ⅰ」でJICA海外協力隊経験者によるゲスト講義を実施

学び

2025.07.04

 6月30日(月)、外国語学部英米学科および東アジア学科の「グローバルスタディーズ概論Ⅰ」(担当:田上智宜准教授)で、JICAデスク熊本の尾上香織氏と、JICA海外協力隊としてベトナムに派遣された経験を持つ上川真理子氏を招いたゲスト講義が行われました。「グローバルスタディーズ概論Ⅰ」は、グローバル化が進む現代社会における課題と影響を社会学的な視点から考察する授業。今回は、学生が海外や国際化に関心を持ち、将来的な海外での経験を視野に入れるなかで、在学中の過ごし方のヒントとなるよう企画されたもので、435教室で約50名の学生が聴講しました。

 はじめに、尾上氏がJICA海外協力隊の概要や活動内容について紹介。そしてその目的が開発途上国の支援と日本との相互理解にあることを解説しました。

 続いて登壇した上川氏は、学生たちに海外渡航の経験について問いかけながら、作業療法士として派遣されたベトナム・ハロン市での活動について語りました。また、リハビリ分野がまだ発展途上である現地での活動や、生活文化の違いに直面しながらも現地での暮らしに適応していった過程などを紹介。在学生をモデルに、ベトナムの民族衣装「アオザイ」を披露する場面もあり、食文化や寛容な国民性にも触れました。さらに、海外協力隊に興味を持った学生に向けて、おすすめの書籍も紹介し、「日本人の特性を外から見つめ直す視点に触れてみてほしい」と呼びかけました。講義の最後には、派遣期間終了後の現在についても言及。上川氏は「ベトナムから来日する技能実習生の役に立ちたい」との思いから、ベトナム語の医療通訳をめざし、語学の学びを継続していると語りました。

 講義後の質疑応答では、現地の言語習得の方法や、大学在学中に準備しておくべきことなど、具体的な質問が寄せられました。聴講した学生は「ベトナムでの実体験を直接聞けたのはとても貴重だった。先生から留学を勧められていたが、今回の講義を受けて実際に海外に行ってみたいという気持ちが強まった」と感想を語りました。

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