第33期「DOがくもん」第1回講演会を開催しました

イベント

2025.10.21

 9月27日(土)、本学14号館高橋守雄記念ホールで、第33期「DOがくもん」第1回講演会が開催されました。本企画は本学と株式会社熊本日日新聞社の共催で行われ、水泳・池江璃花子選手の母であり、幼児教室の講師・経営者でもある池江美由紀氏が「あきらめない『強い心』をもつために」をテーマに講演し、約300名が聴講しました。

 はじめに池江氏は、子どもの持っている力の伸ばし方について「適切な刺激や環境を与えれば子どもは優秀に育つ」と説明。幼少期は絶対音感や直感力、大量記憶など右脳の潜在能力が優位であり、五感を通じた体験の積み重ねがこの潜在能力を育てると話しました。また、子どもに「できるよ」「頑張れるよ」といった前向きな言葉をかけることが自己肯定感を育み、自分を信じることに繋がる。この心持ちが潜在能力を引き出し、これまでの努力や経験を本番で最大限発揮できると語りました。

 さらに池江氏は、能力を発揮する『強い心』を育てるためのポイントを、①自分を信じること、②人間力を育てること、③本番力をつけることの3点に分けて解説。「①自分を信じること」では、白血病から復活し東京オリンピックに挑んだ池江璃花子選手の例を挙げ、「厳しい状況のなかでも『自分にはまだ眠っている力がある』と信じ続けたからこそ、潜在能力を引き出し、大舞台で力を発揮できたのだ」と自分を信じることの大切さを強調しました。「②人間力を育てること」では、稲盛和夫氏の言葉「利他の帆の船には他の風が吹く」を紹介し、人は“周囲からの応援”=“他力の風”を受けてこそ大きなことを成し遂げられると説明。人望を育てることの大切さを強調し、特に「感謝・謙虚・素直・人の役に立つ心」を子どものうちから育むことが、人間力の基礎になると述べました。「③本番力」では、参加者とともにイメージトレーニングを実践。夢をかなえた自分を繰り返しイメージすることで、本番の緊張や普段とは異なる環境下においても、本来の力を発揮できると解説しました。

 最後に池江氏は、「子育ては難しいと感じる方も多いですが、誰かを変えるのではなく自分を変えることで環境は変わっていきます。二度と戻らない子どもの成長の過程を、ぜひ楽しんでほしいと思います」と締めくくりました。

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