子ども家庭福祉学科20周年記念講演・シンポジウムを開催しました

イベント

2026.11.05

 10月17日(土)、14号館高橋守雄記念ホールで子ども家庭福祉学科20周年記念講演・シンポジウムが開催され、在学生や教員、卒業生、高校生などの一般来場者を含め、182名が参加しました。2006年4月に保育分野における地域リーダーの育成をめざして開設された同学科は、現在252名の学生が在籍(2026年5月1日現在)しており、これまでに1,385名を超える卒業生を地域社会へ送り出しています。

 はじめに、林裕学長は「子どもの育ちと子育て家庭の支援ができる高い専門性を持った保育者を要請し、地域のニーズに応える幼児教育の維持に寄与してきた」と挨拶。続いて、出川聖尚子社会福祉学部長が「少子化や子育て環境の変化、AIの台頭など社会情勢が大きく変化するなかでも、家族と子どもに寄り添い育ちを支える本学科の根本は変わらない。本日の行事が次の時代に向けた新たな学びとの出会いになれば幸いです」と今後の展望を語りました。その後放映された記念動画では、熊本市との連携によるひとり親家庭児童相談所事業や、コロナ禍での困難を乗り越えて繋いできた地域交流の歴史など、20年間の歩みと取り組みが紹介されました。

 続く記念講演では、東京おもちゃ美術館館長などを歴任し、現在は、芸術と遊び創造協会の理事長を務める多田千尋氏が「遊びをつくる子どもの未来」と題して登壇しました。多田氏は、子ども・高齢者・地域を包括的に捉える視点から、世代間交流が人々のウェルビーイングを高める力を強調。木や森、人との関わりを通じて豊かな心と環境を育む「木育」や日本の伝統色の玩具への活用提案をはじめ、医療や福祉の現場で「遊び」と「芸術」が人々の希望や地域との繋がりを生み出してきた実践例を紹介しました。講演の結びに多田氏は、これからの時代に求められる保育者像に言及。美術・音楽・文学・演劇・建築という「5大芸術」の総合実践者として保育者を捉え、子どもたちにワクワク・ドキドキ(アニマシオン)を提供できる存在になってほしいと語りかけました。そして「大学は卒業しても、学び続けることを卒業してはいけない」と強調し、常に専門性を高め続けることの大切さを訴えかける力強いエールを参加者へ贈りました。

 講演後のシンポジウムでは、同学科の吉津晶子教授がファシリテーターを務め、保育・障害福祉・行政・企業という多様な分野で活躍する4名の卒業生が登壇しました。多田氏も交えたディスカッションでは、大学での学びと現在の仕事との繋がりや仕事の魅力、若い世代への温かいメッセージが語られました。

 最後に小野修平学科長は、「本日のシンポジウムが、ご参加いただいた大学生や高校生をはじめ、子ども家庭福祉に関わる全ての方々にとって、これからの一歩となる有意義な時間となれば幸いです」と締めくくり、参加者の健勝と今後の発展を祈念して記念行事の幕を閉じました。

 参加した高校生からは「多田先生の講演で日本の伝統や木のぬくもりをいかす視点に感銘を受けた。将来は自分の園を開きたいと考えているため非常に興味深かった」といった声が聞かれ、次の時代を担う世代にとっても大きな刺激と学びの機会となりました。

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