商学部畠山ゼミが㈱古荘本店にマーケティング戦略などを提案しました

学生の活躍

2023.10.24

 10月6日(金)、びぷれすイノベーションスタジオ(熊本市中央区)で商学部の畠山直准教授(専門:流通政策)の3年ゼミ生11名が、明治10年創業の繊維製品などの総合卸会社である株式会社古荘本店(熊本市中央区)へ向けて、マーケティング分析に基づく戦略や新規事業の提案を行いました。
 これは昨年実施した同イベントの第二弾として、同社から提示されたテーマ「『産土の服』事業のマーケティング戦略」「Z世代に向けたアパレル事業」について、ゼミ生たちがアンケート調査の結果に基づくマーケティング分析から導き出される戦略や事業案を提案するもの。同社の古荘貴敏代表取締役社長へそれぞれのテーマに対して2つの班に分かれてプレゼンテーションを行いました。
 さまざまな日本の伝統技術を駆使した同社の新ブランド「『産土の服』事業のマーケティング戦略」についてのプレゼンでは、「産土の服」を「モード系ハイブランド」のカテゴリーと定義。PEST分析や3C分析を用いることで、販売するターゲットを明確にし、他社と比較した際のポジションを「本格的な和のテイストで、ラグジュアリーブランドと一般的なモード系ハイブランドの中間の価格帯」と提言しました。また、「産土の服」のプロモーション戦略についても言及し、和服・モード系の着こなしが上手なモデルの起用や、ハイブランド雑誌への広告、航空企業とのタイアップなどを提案しました。
 「Z世代に向けたアパレル事業」に関するプレゼンでは、リソース(既存の経営資源や強み)の活用を重視したうえで、「東京ガールズコレクション(TGC)」を視野に入れた事業を提案。同社が展開するレディースファッションのブランド「natura(ナトゥーラ)」に着目し、本ブランドを基盤としたZ世代~アラフォー女性向けの新ブランド「0mei(レイメイ)」の立ち上げを企画しました。本ブランドのプロモーションには、SNSでの発信やムービー制作、雑誌広告の掲載などを提案し、TGCと絡めたキャンペーン企画も提言しました。
 古荘代表取締役社長からは、それぞれの班の発表後にコメントが述べられ、学生たちが提案の根拠としたリサーチ報告書やアンケート調査に関する意見交換も行われました。さらに、学生たちの提案内容にも触れ、「プロモーション活動については、まさに我々が考えていたことをより具体的に提案してもらった。持ち帰って早速検討してみたい」と語りました。
 「Z世代に向けたアパレル事業」をプレゼンした水上晴翔さん(商学科3年)は、「Z世代ということもあり、自分たちの感覚を大事に提案の準備をしてきた。ブランド名まで自分たちで考案する経験は貴重な経験だった。将来はマーケティングの分野で仕事をしたいと思っているので、今回活用した分析手法を使って、問題を解決していきたい」と語りました。今後は今回の提案を踏まえて、顧客にインパクトを与える動画の制作・提案を同社へ行う予定です。


※PEST分析・・・外部環境を政治、経済、社会、技術の4つの要因に分類し、自社に与える影響を読み解く分析手法
※3C分析・・・Customer(市場・顧客)、Company(自社)、Competitor(競合)の3つの「C」について分析する方法

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