リーガルエコノミクス学科の第2回秋期講座を実施しました

大学

2023.12.22

 12月13日(水)、「新1号館 みらい」131教室でリーガルエコノミクス学科が主催する第2回秋期講座が開催され、1年生、2年生、3年生の合計約30名が参加しました。

 この講座は、公務員志望の学生を対象に企画され、初回は熊本県職員を講師に迎え、講演会形式で開催。2回目の今回は、教員も加わり「コンセンサスゲームおよび集団討論対策講座」が行われ、学生が公務員の2次試験で行われる集団討論に場慣れすることを目的として実施されました。

 はじめに熊谷啓希准教授(専門:法と経済学)が開会の挨拶を行い、続けて長友敬一教授(専門:古代ギリシア倫理学)の進行のもと、課題についてコミュニケーションを取りながら合意形成を図る“コンセンサスゲーム”を行いました。「日本を動物にたとえたら」というテーマのもと、個人で猿や猫など10種類の動物を「日本」のイメージに近いものから順位づけし、グループ内で共有後、それぞれ意見を出し合いながらグループとしての順位を確定するもの。5~6名のグループに分かれ、参加者たちは活発に意見を交わしました。長友教授は総評で、同テーマで日本人1,550人と、アメリカ人を対象に行ったアンケート結果も示しながら、「話し合いが進めば、一般的に結果はより近いものとなる。話し合うことによって、みんなの意見が調整されていくということを学んでもらえたら」と語りました。

 集団討論対策講座では、長友教授が企業や自治体で行われる集団討論の5つの採点基準例(社会性、論理的思考力、指導力、集団への貢献度、態度や姿勢)に焦点を当て、それぞれのポイントを試験官の視点で解説。その後、参加者は4つのグループに分かれて異なる課題について討論し、教員は専門知識にもとづいてアドバイスを送りました。発表後は学生たちの意見に教員が別の視点で情報を提供し、実践的なスキル向上と学びの深化が図られました。最後に、熊谷准教授が「今回の討論対策講座では、グループ内でテーマを深く掘り下げて思考できていました。個人では思いつかないアイデアも、対話を通して意見を発見でき、異なる視点や効率性、周囲への配慮など考えながら参加する様子が見られました。笑顔や相づち、メモを取る姿勢など積極的なコミュニケーションが印象的で素晴らしかったです」と述べました。

 参加した塚本詩子さん(3年)は、「自分は話すのが苦手だが、同じ班になった初対面の仲間がみんな明るく、予想以上に自然にコミュニケーションが取れた。リーダー的な役割を担う場面もあったが、皆が積極的に意見を出してくれて嬉しかった。コンセンサスゲームでは自分と異なる意見から新たな発見があり、多数派・少数派を問わず、意見を出し合いながらまとめる大切さを実感した。集団討論では1、2年生も積極的に参加し、学年関係なく全員で取り組むことができた。将来の就職活動に備えて、初対面の人とのコミュニケーションや論理的な発言力を向上させるために参加したが、今回の経験で、課題への取り組みが前向きなものになった」と感想を語りました。

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